(『おしゃれな20人の年間クローゼット計画』より)
佐々木恭子(ささき・きょうこ)
帽子とヘッドアクセサリーのブランド「Sugri」のデザイナー。帽子づくりを学んだのち、オートクチュールの帽子メゾンでの経験を経て、2002年からオリジナルブランド Sugri をスタート。
http://www.sugri.net/
少々寒くても気にしない。薄手の服で、一年中
衣替えはしません。この中に、四季の洋服がすべて入っています。
その多くが、デリケートなビンテージ物。風通しが大切です。
ちなみに、このクローゼット、洋服だけではなく帽子づくりに使う素材も入っています。
それでもすっきり余裕があるのは、たたんで収納できる薄手の服が多いから。
「暑がりなんです。厚手のコートを着るのも、真冬くらい。あとは、薄いものを重ねたり、寒いと思いつつ、ちょっとがまんしたりして」
せっかく考えたコーディネートを、微妙に合わないコートで台無しにはしたくない。
厚手のコートは3着なので、冬のすべてのスタイルにぴったり合うとは限りません。
おしゃれには、ちょっとのがまんだって必要です。どうせ、寒いのなんて外を移動する一瞬。
大好きなコーディネートで気分よく一日を過ごすほうが、佐々木さんにとっては、ずっと重要なのです。
佐々木さんの服データ
秋・冬
カットソー(長袖) | 7枚 |
ブラウス、シャツ(長袖) | 8枚 |
セーター(プルオーバータイプ) | 6枚 |
セーター(前開きタイプ) | 4枚 |
パーカ | 1枚 |
スカート | 2枚 |
パンツ | 5枚 |
デニムパンツ | 0枚 |
レギンス | 0枚 |
ジャケット | 3枚 |
コート(薄手) | 5枚 |
コート(厚手) | 3枚 |
ジャンパー | 2枚 |
ワンピース | 3枚 |
巻き物(ウールやカシミヤ) | 3枚 |
◇ POINT ◇
*ブラウス・シャツ(半袖)3枚
暑がりなのに、半袖シャツの数は少ない。理由は、風を通す薄手の素材なら長袖でも涼しさは変わらないから。ボタンを留めずにカーディガン感覚で羽織ることも多い
*プルオーバー3枚
3枚のうち2枚が、古い軍物のセーラー服。一枚で夏らしい装いになる。「私は小柄なんですが、ちゃんとジャストサイズがあるのが不思議。見つけたら、迷わず買います」
*スカート7枚
佐々木さんのなかで、スカートは “主役にはならないもの” 。何か気に入ったアイテムがあり、それを引き立たせるために、探して購入することが多い。そんなわけで、テイストはまちまち
*パンツ10枚
乗馬スタイルが好きで、いつの間にかジョッパーズが集まっていった。「背が低いから、太いパンツだとバランスをとりづらくて。先が細いジョッパーズは、うってつけ」
*ワンピース10枚
ワンピースといいつつ、ビンテージのメンズシャツなども含む。ビンテージ物はディテールが少しでも違うと、つい手に取ってしまう。もちろん、女性らしいものも多数
春・夏
カットソー(Tシャツなど半袖) | 4枚 |
ブラウス、シャツ(半袖) | 3枚 |
タンクトップ・キャミソール | 6枚 |
プルオーバー | 3枚 |
スカート | 7枚 |
パンツ | 10枚 |
レギンス | 0枚 |
ジャケット | 2枚 |
ワンピース | 10枚 |
巻き物(リネンやコットン) | 3枚 |
◇ POINT ◇
*セーター6枚
冬場、コートを着ないときは、シャツ+セーターがコーディネートの基本。薄手のものもあるが、アウター感覚で着ることも多いのでローゲージのざっくりしたものが多い
*パーカ1枚
色、デザインが気に入った唯一のパーカ。女性サイズがなかったため、メンズを購入。下にたくさん着込んで相当寒い時季まで活躍してくれるので、結果的に大成功
*レギンス0枚
ワンピースやロングブラウスにボトムを合わせるスタイルは好きだが、その場合はパンツを選ぶ。「レギンスだと脚の形がわかるから、なんだか照れてしまうんです」
*コート(薄手)5枚
薄手コートは、やや多め。とくにキルティング素材には目がない。お気に入りは、白キルティングのフェンシング用ユニホーム。かわいいが、実はすごく着脱しづらい
*巻き物(ウールやカシミヤ)3枚
寒いときに巻いたり、羽織ったり。暑くなったらバッグに投げ入れてもかわいいから、何かと便利。ただし、暑がりだから外したときのことを考えてコーディネートを組む
佐々木さんの服グラフ
<撮影/柳原久子(https://water-fish.co.jp/) 取材・文/福山雅美>
※ ※ ※