(『天然生活』2018年2月号掲載)
文筆家・詩人 服部みれいさん
厳しい美濃の冬を上質な素材で越す
コズミックワンダー ライトソースのカーディガン
冬のアイテムとして、カーディガンが大好きだという服部さん。こちらはかなり前に購入し、ずっと愛用しているもの。
プードルの毛のような質感が愛らしい一枚。サイズが少し大きめなので、コート代わりに羽織ったり、重ね着を楽しんだり。
「ファニーな雰囲気と抜群のあたたかさが気に入っています」
プエンテのレギンス、レッグウォーマー、ソックス
ボリビアとペルーの女性たちが家事、子育ての合間に棒編みで一目一目編むというニットアイテム。
商品に付けられたタグには、つくり手の名前や所属、住んでいるところなどが手書きされている。
「標高4,500mの高地に生きるアルパカの毛を使っているので、あたたかさが違います。冷えとりに最適」
えみおわすのニットキャップ
冬になると、愛用しているニットキャップは、手紡ぎ、手編みでつくられている。
ウールをギュッと固く編んでいるので、とてもあたたかい。
髪の毛はひとつに結んでコンパクトにまとめるのが、定番のスタイル。
えみおわすのセーター
えみおわすのヤク100%のセーターは、服部さんが、この秋冬に唯一新調したセーター。
「クールで上質な “美しい” セーター。深みのある色や手触りに惚れ込みました」と服部さん。
首元からビンテージのレースの衿をのぞかせたり、パールのネックレスを合わせたりして、あえてガーリーに着てみたいとか。
ai, のストール
料理や楽器演奏の活動をする友人のささたくやさんが巻いているのを見て購入したという、ai, のカシミヤ混ストール。
きちんとしたシーンにもカジュアルにも使えるデザインで、薄いのにとてもあたたかいため、冬はいつもまとっている。
旅行の際には膝かけとしても活躍。穴を修繕した跡が、愛用の印。
◇ ◇ ◇
生活と仕事の拠点を東京から岐阜・美濃に移してもうすぐ3年(※ 2018年記事掲載時)。
冬の寒さの厳しい美濃で暮らすのは、底冷えがする築60年の町家づくり。長年、冷えとり健康法を実践してきたのは、美濃に来るためだったのではないかと思えるほど、だといいます。
また、年齢を重ねると安価なものが似合わなくなり、より上質なものを身に着けたいという気持ちが強くなったそう。
今回、見せてくださったアイテムも、どれも素材にこだわったものばかりです。
「美濃に来てから、以前より意識的にファッションを楽しむようになりました。情報が少なく、独創的にならざるをえないんです」
クローゼットを整理して、自分ととことん向き合ってみたら、おしゃれは、よりシンプルに。やりたかった本当のおしゃれがみえてきました。
真綿入りの古着の着物など、以前は着なかったようなものもワードローブへ仲間入り。コート代わりに着ています。
「 “かっこいいもの” をかっこ悪いと思うようになり、 “かっこ悪い” と思っていたものをかっこいいと思うようになったのが、一番の心境の変化。自然のなかで暮らすということは人をアナーキストにさせるのかもしれません。山あいの小さな町のなかでパンク精神は間違いなく高まっています」
〈撮影/kumonmiwa 取材・文/安達 薫〉
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
服部みれい(はっとり・みれい)
岐阜県生まれ。文筆家、詩人、『マーマーマガジン』編集長。2008年春に『murmur magazine』を創刊。2010年、冷えとりグッズと本のウェブショップ『マーマーなブックス アンド ソックス』をスタート。2015年春、岐阜・美濃市に編集部ごと移住。同年8月には『エムエムブックスみの』オープン。2020年7月に扶桑社より、リアルな移住記録をまとめた『みの日記』の増補改訂版が発売。2020年9月には4年ぶりとなる『まぁまぁマガジン』23号(エムエムブックス)を発売。最新刊に『好きに食べたい』(毎日新聞出版)。
服部みれい公式サイト
http://hattorimirei.com/
エムエムブックス
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