(『天然生活』2013年3月号掲載)
布の持ち味が生きるシンプルな巾着
幾つあっても便利な巾着。
好きな柄を組み合わせられるのが、手づくりのいいところ。
布の持ち味が生きるシンプルなデザインなので、いろんなサイズを、いろんな柄で。
型紙も必要ないので、工作気分で気軽につくって。
大きな巾着
Tシャツやキャミソールなど、薄手のトップスが入る大きめサイズ。旅行時の衣類収納や、旅行鞄の中身の整理に(縦35.5×横31cm)
中くらいの巾着
ハンドクリームなどこまごましたものや、ストールなどかさばるものをこれに入れれば、バッグの中もすっきり(縦27.5×横22cm)
小さな巾着
飴やリップクリームなど、つい、なくしてしまいがちな小さなものを入れておくのにうってつけの小さめ巾着(縦20.5×横16cm)
How to make
大中小の巾着のつくり方
* 材料の布の大きさは、縫いしろを含んでいます。
* 製図は、でき上がりの大きさです。縫いしろ(ひもの左右端は0cm、そのほかは1cm)は含まれていません。
* つくり方にはでき上がり位置の印が書いてありますが、実際は印つけをしなくてもつくれます。
材料
〈大〉
袋布(コットン無地)・・・64cm幅35cm
口布(コットンストライプ)・・・64cm幅7cm
ひも用布(コットンギンガム)・・・92cm幅4cm
〈中〉
袋布(コットン無地)・・・46cm幅27cm
口布(コットンプリント)・・・46cm幅7cm
ひも用布(コットンストライプ)・・・67cm幅4cm
〈小〉
袋布(コットン無地)・・・34cm幅20cm
口布(コットン無地)・・・34cm幅7cm
ひも用布(コットンギンガム)・・・52cm幅4cm
製図
*□囲みの数字は縫いしろ寸法です。指定以外の縫いしろは、すべて1cmです。
つくり方
1 袋布の脇と底の縫いしろにジグザグミシンをかける。袋布と口布を中表に合わせて、切り替え線を縫い、縫いしろは口布側に倒す。
2 1を半分に折って中表に合わせ、底と脇をあき止まりまで縫う。
3 脇の縫いしろを割り、イラストのように、あき部分を縫う。
4 イラストを参考にして、口布を折り、縫う。
5 ひもをイラストのように四つ折りにし、縫う。
6 袋布を表に返して、口布にひもを通す。ひもの先端を結ぶ。
〈デザイン・制作/石川ゆみ 撮影/馬場わかな スタイリング/西森 萌 イラスト/小崎珠美〉
石川ゆみ(いしかわ・ゆみ)
布小物作家。1999年から活動を開始し、2003年に器と雑貨、自作の布小物を扱うお店「Ékoca」を友人と始める。2008年から作家活動に専念。雑誌や書籍で作品を発表するほか、企画展にて作品を販売する。肩の力の抜けた愛らしくナチュラルでやさしいデザインの作品は、幅広い年齢層に支持されている。小物のように手軽につくれる服も発表し、話題に。著書は『四角い布からつくる服』(扶桑社)、『まいにちつかうもの』(筑摩書房)、『石川ゆみの着るもの、袋もの』(文化出版局)など多数。http://yumi-ishikawa.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
※この記事の作品は、発売中の『ミシンABC』(扶桑社)にも掲載されています。石川ゆみさんほか20組の人気作家が提案する、ミシンで簡単につくれる布小物&ウエア約90点を厳選しました。巻頭には、かわいきみ子さんによるミシンの基礎も。ミシンを使って手づくりする喜びや 、暮らしを豊かにするアイデアが満載です。
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