上の写真は、2022年2月号掲載の「2WAYジャンパースカート」
脇線を利用した「シームポケット」のつくり方
天然生活の連載「一年中着回せる簡単服」で、さまざまな手づくり服のつくり方を紹介してくださっている、佐藤かなさん。
佐藤かなさんのデザインする服に欠かせないのは、ポケット。
ワンピースやサロペットなどの上下つながったデザインやスカート、パンツなどのボトムスには、必ずポケットが付いています。
「ポケットがあると便利でしょう? 毎日着る普段着こそ、使い勝手がよいと、活躍の頻度も多くなりますよね。少し手間にはなってしまうけれど、せっかくつくるなら、たくさん着てほしいから」
とはいえ、難しければ、省略してもいいとも話します。
「このポケットは、洋服の脇線を利用してつくるポケットです。だから、ポケットをつくっても、省略しても、でき上がりの見た目は同じ。ポケットを付けるか付けないか、片方だけにするかも含めて、自分好みにできるのが手づくりのよさ。まずは、楽しんでつくってみてください」
それでは、ポケットのつくり方 を見ていきましょう。
シームポケットのつくり方
*イラストは「サロペットパンツ」で解説していますが、「ラペルVネックワンピース」「サロペットスカート」「ノーカラーコート」「2WAYジャンパースカート」のポケットも同様のつくり方です。
1 前と後ろを中表に合わせ、ポケット口を縫い残して脇を縫う。縫いしろは割る。
2 袋布の脇にジグザグミシンをかける。袋布2枚を中表に合わせ、イラストのように縫い合わせる。
3 袋布を表に返してアイロンで整える。
4 袋布の片側の縫いしろを、前身頃の脇の縫いしろに縫い合わせる。
5 袋布のもう片側の縫いしろを、後ろ身頃の脇の縫いしろに縫い合わせる。
6 身頃をよけ、袋布のでき上がりにミシンをかける。
7 袋布を前身頃側に倒し、ポケット口の上下端に表からとめミシンをかける。もう片側も、同様につくる。
完成
【生地提供・協力】
<2021年8月号:サロペットパンツ>
<2021年12月号:サロペットスカート>
<2021年2月号:2WAYジャンパースカート>
チェック&ストライプ
http://checkandstripe.com/
<2021年11月号:ラペルVネックワンピース>
丸十(リバティ)|TEL.092-281-1286
https://maru10.jp/
<2022年1月号:ノーカラーコート>
安田商店三丁目店|TEL.03-3803-1656
http://www.cotton-yasuda.com/
<作品デザイン・制作・スタイリング/佐藤かな 撮影/千葉亜津子 ヘア・メイク/吉川陽子 モデル/kazumi イラスト/小崎珠美>
佐藤かな(さとう・かな)
雑誌や広告などを中心に活躍するスタイリスト。趣味が高じて出版したソーイング本『KANA’S STANDARD』(文化出版局) amazonで見る
で作家としても注目を浴び、著書も多数。レディース服ブランド「アヴェクモワ」のプロデュースも手がけ、良質な素材と、シンプルながらも、さりげなく遊び心を加えたデザインで人気。
https://www.felissimo.co.jp/avecmoi/