• 天然素材にこだわった、安心でおいしいパン屋さんをご紹介。今年4月、用賀にオープンした「メゾンクロス」は、無農薬小麦のほか、油や調味料にいたるまで体にやさしい食材でパンづくりをするお店。そんな食材を元につくられるパンは、味も見た目も繊細な心躍るパンでした。

    誰もが安心して食べられるパンづくり

    今年の春、用賀に誕生した「メゾンクロス」は、栃木の「ペニーレイン」、六本木の「ジョエル・ロブション」と、名だたるパンの名店で修業を積んだ黒須貴仁さんのお店です。無農薬小麦をはじめ、からだにやさしい食材にこだわりつつも、独創的で繊細な味わいのパンが揃い、オープン後瞬く間に、行列のできる人気店に。

    画像: 用賀駅から徒歩4分ほど。ナチュラルでおしゃれな外観が目を引きます

    用賀駅から徒歩4分ほど。ナチュラルでおしゃれな外観が目を引きます

    画像: パティスリーさながらのショーケースに、一日に30種類ほどのパンが並びます

    パティスリーさながらのショーケースに、一日に30種類ほどのパンが並びます

    画像: まるでケーキのような、美しいパン!

    まるでケーキのような、美しいパン!

    画像: 店主の黒須貴仁さんと、妻の美貴さん。パンのアイデアを出すのはおもに貴仁さんですが、料理好きの美貴さんが発案したパンが並ぶことも

    店主の黒須貴仁さんと、妻の美貴さん。パンのアイデアを出すのはおもに貴仁さんですが、料理好きの美貴さんが発案したパンが並ぶことも

    食材選びにこだわり、小麦は無農薬と低農薬、ふすまは栃木県産無農薬を使用。油は、低温圧搾のオリーブオイルと一番搾りの米油を、塩と砂糖は、ミネラルの精製度が低い沖縄の海水塩、含蜜糖を使います。

    「とくに、糖分の摂りすぎは体によくないので、極力おさえたいけど、おいしいものにしたくて」と、餡パンに使うあんこは、京都の老舗の製餡所「山梨製餡」さんとともに一年がかりでつくりあげたオリジナル。豆の味がくっきりしつつ、上品な甘さが広がります。

    画像: 看板商品のひとつ、餡パン。左が「和三盆餡子」、右が「手亡白餡子」

    看板商品のひとつ、餡パン。左が「和三盆餡子」、右が「手亡白餡子」

    画像: 「和三盆餡子」には塩えんどう豆が数粒入り、塩えんどう豆のところを食べると、甘じょっぱさも楽しめます。「手亡白餡子」は手亡豆の風味が強く、こちらも絶品

    「和三盆餡子」には塩えんどう豆が数粒入り、塩えんどう豆のところを食べると、甘じょっぱさも楽しめます。「手亡白餡子」は手亡豆の風味が強く、こちらも絶品

    「パンの発酵には、イーストを使っています。自家製酵母にしようかとも考えたんですけども、僕個人の考えでは、そこにこだわるより、無農薬の食材や無添加のソースとかにこだわったほうが、健康につながるかなと」

    画像: 市場に並んだ有機や無農薬の野菜を、専門業者さんに配達してもらっています

    市場に並んだ有機や無農薬の野菜を、専門業者さんに配達してもらっています

    画像: 旬の野菜がたっぷりのった「フォカッチャ」など、惣菜パンも充実

    旬の野菜がたっぷりのった「フォカッチャ」など、惣菜パンも充実

    画像: ズッキーニとナス、ベーコンがのった「夏野菜のフォカッチャ」。瑞々しくて柔らかい夏野菜と、もっちりした生地が好相性

    ズッキーニとナス、ベーコンがのった「夏野菜のフォカッチャ」。瑞々しくて柔らかい夏野菜と、もっちりした生地が好相性

    黒須さんの弟さんは、山梨県で低農薬の桃づくりをする桃農家だそうで、その桃を使ったのが「桃とパッションフルーツ(季節限定)」。いただいてみると、白桃の甘さを酸味のあるクリームが引き立て、たまらないおいしさです。

    「兄弟合作です(笑)。甘いバターミルククリームにパッションフルーツのエキスを忍ばせ、酸味を加えてあります」

    画像: パンはぎゅっと目が詰まったヴィエノワ生地で、口溶けよく心地いい

    パンはぎゅっと目が詰まったヴィエノワ生地で、口溶けよく心地いい

    画像: 湯種100%でつくる食パン「雲」は、店の一番人気。弾力のある生地からは、フランス「イズニー」の発酵バターの圧倒的な風味が漂います

    湯種100%でつくる食パン「雲」は、店の一番人気。弾力のある生地からは、フランス「イズニー」の発酵バターの圧倒的な風味が漂います

    画像: 水のかわりにブドウ果汁を使った生地に、サヤキレーズンと4種のナッツをぎっしり詰めた「コンプレ レザン」もおすすめの品

    水のかわりにブドウ果汁を使った生地に、サヤキレーズンと4種のナッツをぎっしり詰めた「コンプレ レザン」もおすすめの品

    「お店のコンセプトでもあるんですけども、次世代の子どもたちにも安心して食べてもらえるようなパンをつくっていきたいと思っています。少しでも多くの方にうちのパンを食べてもらえるように、いつか別の場所にも店を出せたらいいな」と今後の夢を話してくれた黒須さん。

    体のことを思って選んだ食材を使い、おいしさも追及したパンは、手にとった瞬間から一口一口大切に味わって食べたいと思わせてくれるパンでした。

    画像: 誰もが安心して食べられるパンづくり

    <撮影/山川修一 取材・文/諸根文奈>

    メゾンクロス
    03-6336-5204
    10:00~18:00
    日・月休み
    東京都世田谷区用賀4-28-20 1F
    最寄り駅:東急田園都市線「用賀駅」
    https://www.instagram.com/maison_kurosu/



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