• 保護犬とはぐくむポジティブで豊かな暮らしをご紹介。イラストレーター・オカタオカさんが、2020年7月に家族として迎えた臆病な元保護犬「アビー」との一喜一憂の日々をつづります。今回は、オカタオカさんが偶然発見したアビーそっくりな犬たちのお話です。

    動物保護施設でアビーにそっくりな犬を発見

    アビーは足立区の保護ボランティア団体から譲り受けたのですが、そこへ来る前は動物保護施設に収容されていました。

    アビーが家にやってきて3ヶ月が過ぎた頃でしょうか。夜寝る前にSNSを見ていると、アビーが保護されていた動物保護施設の投稿が目に止まりました。

    だだっ広い閑散とした鉄格子の部屋に、犬が10頭近く収容されており、コンクリートの床は硬く冬は寒さが厳しそう……。

    アビーはここに半年もいたのか(そして今も新しい飼い主を待っている犬たちがたくさんいるのか)と、胸が締め付けられるようでした。

    そんな思いで写真をスワイプしていると、なんとその中にアビーらしき犬が写っていたのです!

    画像: SNSであまりにアビーそっくりな犬を発見

    SNSであまりにアビーそっくりな犬を発見

    一瞬目を疑いましたが、毛の色、大きさ、横たわり方、不安そうな視線、これは間違いなくアビーです。

    横で眠りにつく妻を叩き起こし、「ねぇ、これアビーじゃない?」と写真を見せると寝ぼけまなこで、「え、本当だ! アビーだ!」とびっくりした様子でした。

    翌日、保護ボランティア団体にそのことを興奮気味に伝えると、さらに驚きの返事が……。

    「実はそこの動物保護施設にはアビーがたくさんいるんです」

    画像: 垂れ耳の“アビー”

    垂れ耳の“アビー”

    アビーそっくりな犬は本当に“アビー”だった

    え? どういうこと……?

    種明かしをすると、僕たちがSNSで見ていたのはアビーではなく、おそらく兄弟犬、もしくは子ども(アビーは出産経験あり)の可能性があるとのことでした。

    どうやらアビーがいた動物保護施設には、頻繁にアビーに似ている子が保護されているようなのです。

    しかも、その子たちの名前はもれなく“アビー”なのだとか。(アビーが同時期に複数いるときはアビー1、アビー2、アビー3……といった具合に呼ばれているらしいのです……)

    それまでてっきりアビーという名前は保護ボランティア団体で名付けられたものだと思い込んでいたのですが、我が家に来るおよそ7カ月前からそう呼ばれていたのです。

    どおりでアビーという名前が板についていたわけです。

    保護ボランティアの方いわく、今まで預かっていた歴代“アビー”の中で我が家のアビーがいちばん臆病でおとなしかったようです。臆病じゃない“アビー”もいるんだと思うと少し不思議な気持ちになりました。

    画像: ニアミスで会えなかったジャックみのある子

    ニアミスで会えなかったジャックみのある子

    つい先日も、「いまアビーの親戚犬を預かっていますよ」と保護ボランティア団体から写真が送られてきました。その子はアビーより少し若い感じで、ややジックラッセルテリアのような毛色でしたがやはりアビーと瓜二つなのです。

    その翌週に保護ボランティア団体を訪れる用事があり、もしかするとその子に対面できるかもと思っていたのですが、少し前に無事新しい家族が見つかり、対面は叶いませんでした。

    画像: デザイン事務所の看板犬

    デザイン事務所の看板犬

    アビーの一族は、いま僕が確認できているだけで4頭いるのですが(一頭は知り合いの勤めているデザイン事務所に)、その他の“アビー”たちがどこかで元気に暮らしていることを、ただただ祈るばかりです。

    画像: インスタグラムのフォロワーさんの子(もともとは“アビー2”だったそうです)

    インスタグラムのフォロワーさんの子(もともとは“アビー2”だったそうです)



    画像: (撮影/濱田紘輔)

    (撮影/濱田紘輔)

    オカタオカ
    犬と車が好きなイラストレーター。宮崎生まれ、鹿児島育ち。現在は東京都在住。桑沢デザイン研究所卒業。雑誌や書籍などを中心にイラストレーションを手がける。バンド“すばらしか”の加藤寛之とのポッドキャスト番組『クルマのふたり』も配信中。
    インスタグラム:
    @okataoka(イラストレーション)
    @abbie_in_the_life(保護犬日記)

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    『保護犬と暮らすということ(別冊 天然生活)』

    『保護犬と暮らすということ(別冊 天然生活)』

    『保護犬と暮らすということ(別冊 天然生活)』

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    犬を飼いたいと思ったときに、ペットショップで「買う」だけでなく、保護犬を「迎える」という選択肢もあるということを広く伝えたい。そんな思いから生まれた1冊です。

    保護犬を実際に迎え入れた方々の、ありのままの暮らしを楽しく伝えることで、保護犬たちの魅力を伝えるとともに、少しでも保護犬を迎えるきっかけとなればと願っています。



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