***
ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
使いやすいポシェット・3つのポイント
フランス語で“小さなポケット”と言う意味があるというポシェット。
その名の通り、お財布、携帯、ハンカチ、いまであれば消毒液、除菌シートなど、必要な物をいつでも持っておくことができる、ポケット代わりになる便利なバッグです。
私も愛用していますが、ポシェットだけで出掛けられることはめったになく、パソコンを入れたバッグや、撮影用の荷物を入れたバッグなどと一緒に持つことがほとんどです。
ここでは、ほかのバッグと一緒に持つものと想定し、私が思う使いやすいポシェットのポイントを上げていきたいと思います。
1 色はクロ
どんなコーディネートで持っていても、どんなバッグと一緒に持ってもおかしくないとなると、ポシェットにおいてはクロだと思うのです。
クロはちょっと……ということであれば、濃いめのグレーや、ブラウン、ネイビーなど、自分の好みに合わせた、ベーシックな深い色のものを。
2 入り口が閉まるかどうか
これは、とても重要。ポシェットを肩から掛けたまま、しゃがんでしまうこともあるので、口が閉まらないものだと、うっかり中身が落ちてしまうことも。
上の写真のバッグのように、一カ所留まっているだけでも、全然違います。
3 細い肩ひも
斜めがけにした肩ひもがアクセサリーの役割をし、ポシェットありきでコーディネートが成り立つこともあるので、かなり重要。
肩ひもが太いと、バッグの存在感が強くなり、カジュアルになりすぎてしまったり、少しハードさが加わってしまったりすることもあります。
細い肩ひもは、その細さが華奢さを演出して、フェミンにさも出てくるのでおすすめです。
ただクロだとのっぺり重くなってしまい逆に使いにくくなってしまうこともあります。なので、少しデザインのあるもの、ポイントとなる部分があるものがおすすめです。
靴とポシェットは素材や質感を変えて
悩まされることが多い、靴とバッグの関係ですが、同じクロになってしまったとしても、素材や質感を変えれば問題なし。
たとえば、つるんとしたスムースレザーの靴であれば、表面に凹凸がある型押しレザーや、起毛しているスウェード、ベロアなど、素材や質感が違うポシェットを合わせれば素敵にまとまります。
◆スムースレザーのブーツとベロアのポシェット
◆ スムースレザーのスニーカーとシュリンクレザーのポシェット
ちなみに、その日の服装にポシェットが合わず、ほかのバッグだけで出掛けるときは、中身が入ったポシェットをそのままそのバッグに入れ、バッグインバッグとして使うのもおすすめです。
次回は、メガネについて考えます。お楽しみに。
【問い合わせ先】
◆ ヴェリテクール|092-753-7559
http://online.veritecoeur.com/
◆ オルセット|0467-37-0630
https://orsetto.jp/
◆サビーナドンナ|050-6876-0169
https://www.locondo.jp/shop/brand/Sabina%2BDonna
◆ ヒューマンウーマン|03-6748-0350
https://www.humanwoman.net/
◆ フラッパーズ|03-5456-6866
https://www.flappers-unit.com/
<スタイリング/植村美智子 撮影/山川修一>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
https://uemuramichiko.com/
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
※ ※ ※