• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしを作る。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。今回は、『ハバネロPR大使』チェリー吉武さんに送られてきたハバネロの苗をベランダ菜園で育てます

    福島のハバネロの村

    ベランダ菜園を始めて、早2年。プランターでトマトやらナスやらブロッコリーなどなど育ててきました。

    しかし、今年は出産も控えていたのでお休み。と決めたはずなのに、ベランダの神様がそれを許してくれませんでした。なんだ? ベランダの神様って。

    夫のチェリーさんが福島県の平田村にある『道の駅ひらた』というところで『ハバネロPR大使』というのをやらせていただいています。

    私は故郷が福島なんですが、ハバネロを育てている村があるなんて知りませんでした。なんでも、道の駅ではハバネロアイスやら、レトルト激辛カレーなんかも発売していて、辛いもの好きにはパラダイスな村。

    画像1: 福島のハバネロの村

    さぞやチェリーさんは辛いものが強いんでしょう。だって『ハバネロPR大使』ですもの。と思ったあなた、甘いですぞ。ハバネロなのに甘いですぞ。チェリーさんは辛いものが苦手です。

    平田村の激辛カレーを食べた夜は、次の日の朝方までトイレに何度も駆け込み悶え苦しんでいました。

    と、その平田村から、なんとハバネロの苗が送られてきたでのです。しかもトリニーダトモルガスコーピオンとキャロライナリーバーという苗まで。ハバネロよりさらに辛いやつじゃないのよ。

    「私は育てられないからチェリーさん育ててよ!」出産を控えて気が立っていた私はチェリーさんにそう怒鳴りました。しかしチェリーさんは仕事でフランスに旅立つことになり、約1ヶ月留守に。

    結局、出産を終えて家に戻ってきた私がお世話をするハメになりました。

    画像2: 福島のハバネロの村

    水くらいはあげてやってもいいかと水やりをしていると、やっぱり気になってくる。

    添え木をしてやりたい。わき芽を摘んでやりたい。風通しがよくなるように余計な葉っぱを切ってやりたい。堆肥もあげなきゃ。

    そうしてまんまと私がハバネロを育ててしまいました。なかなか実がならないのを心配して、ネットでハバネロのことを調べたり、台風の日はせっかくなった実が飛んでしまって涙しました。

    すると10月の今頃になって、ぽこぽこと実がなりだしました。そうしたらもう、愛おしいじゃありませんか。赤くなるのが待ち遠しいじゃありませんか。

    画像3: 福島のハバネロの村

    食べるのか食べないのか。それが問題だ。ハムレットみたいなこと言ってますが、まさに今、それが問題です。

    せっかく実ったものは今まで全部食べてきたので、今回だって食べるべきなのですが、激辛なんです。

    家で罰ゲームみたいなことになるって、どう思います? しかも自分で育てたのに、なんの罰?

    でもハバネロは愛おしいから食べちゃいたいんです。でも激辛なんです。でも食べたいんです。ああ! 愛おしさと憤りがせめぎ合っています。

    こんな葛藤を抱きながらベランダ菜園することになるとは。ハバネロ。憎いやつです。



    画像4: 福島のハバネロの村

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。



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