• 台湾発の靴下ブランド「+10・テンモア」がガイドブックに載っていない台湾のお気に入りスポットをご紹介する連載「テンモア旅行社」。今回ご紹介するのは、「+10・テンモア」が普段の生活の中でよく訪れるお気に入りの美術館・博物館・植物園

    台湾を代表する美術館「台北市立美術館」

    こんにちは、ナビゲーターの陳小爵(チェン・シャオジュエ)です。

    今回、皆さんを空想旅行へとお連れするのは、私たちが大好きな場所。台北の美術館・博物館・植物園です。美術大学出身だということや、創作のテーマに台湾の大自然や古典的なものを大切にしているということもあって、美術館や博物館、そして植物園はとっておきのお出かけ先です。

    旅先でよく美術館に立ち寄るという方、きっと多いのではないでしょうか? そんな方におすすめなのが、1983年、台湾で初となる公立の美術館としてオープンした「台北市立美術館」

    現代アートとともにクラシックな作品も数多く所蔵している、台湾を代表する美術館です。花博が行われた跡地の公園に隣接していて、市民の憩いの場になっています。

    画像1: 台湾を代表する美術館「台北市立美術館」

    私もたまに立ち寄って展示を見たり、友人と会うときの待ち合わせ場所にしたりしますが、いつも展示のキュレーションやセレクトが良くて、新しい発見があります。私自身は、過去の芸術家たちの思いがストレートに感じられる、伝統的な作品が好きです。

    所蔵しているクラシックな作品を人々の暮らしに取り入れようと、「台北市立美術館」は、作品をテーマにした日用品を数多く手がけていて、「+10・テンモア」も2019年末にコラボレーションした靴下をつくりました。モデルたちが履いているのがそうです。

    画像2: 台湾を代表する美術館「台北市立美術館」

    靴下にする作品を自由に選ばせてもらえたので、私は廖繼春(リャオ・ジーチュン)という、台湾を代表する画家の作品を選びました。

    廖繼春は日本の東京美術学校(現在の東京芸術大学)へ留学した経験もあり、スケッチに出かける際は、ビシッと全身スーツを来ていくような紳士だったそうです。

    構図はしっかりしているものの、その色や筆遣いはとても自由で、私もたくさんのインスピレーションを受けました。このコラボレーションシリーズを「敬意デザイン」シリーズと名付けたのも、それが理由です。

    画像: 廖繼春『墾丁公園』油絵、キャンバス(45×53cm)台北市立美術館所蔵・写真提供

    廖繼春『墾丁公園』油絵、キャンバス(45×53cm)台北市立美術館所蔵・写真提供

    画像: 《墾丁公園1:1ソックス》敬意デザイン

    《墾丁公園1:1ソックス》敬意デザイン

    画像: 廖繼春『港口』パステル、紙(16.5×24cm)台北市立美術館所蔵・写真提供

    廖繼春『港口』パステル、紙(16.5×24cm)台北市立美術館所蔵・写真提供

    画像: 《港口3/4ソックス》敬意デザイン

    《港口3/4ソックス》敬意デザイン

    データだけでなく、実際の作品を見せてほしいとお願いするなど、「台北市立美術館」のスタッフにはたくさんお世話になりました。

    熱意あるスタッフがいる美術館なので、皆さんが遊びに行かれてもきっと楽しんでいただけると思います。

    画像3: 台湾を代表する美術館「台北市立美術館」

    台北市立美術館
    所在地:台北市中山區中山北路三段181號
    電話番号:02-2595-7656

    建築を見に行く価値あり「新北市立十三行博物館」

    画像1: 建築を見に行く価値あり「新北市立十三行博物館」

    建築を見に訪れる価値があると思うのが、公立の考古博物館「新北市立十三行博物館」です。
    台北市内からは少し離れていますが、台湾人建築家の孫德鴻(ソン・ダーホン)による建築は見応えがあります。

    三棟から成る博物館は山と海を象徴し、傾斜した八角の塔は、遺跡が壊されたことにより歴史の真相がわからなくなってしまっていることを表しているという、メッセージ性の強いものです。

    私たちが好きなのは、こちらの階段!
    複雑な構造の建物ですが、4階から降りてくる外階段です。ぜひ探してみてくださいね。

    画像: モデルたちが履いているのは、2019年に「みんなのミュシャ」展とのコラボレーションで作った靴下。ミュシャの代表作、連作『四芸術』より『舞踏』と『詩』をモチーフにデザインしたもの

    モデルたちが履いているのは、2019年に「みんなのミュシャ」展とのコラボレーションで作った靴下。ミュシャの代表作、連作『四芸術』より『舞踏』と『詩』をモチーフにデザインしたもの

    画像2: 建築を見に行く価値あり「新北市立十三行博物館」

    新北市立十三行博物館
    所在地:新北市八里區博物館路200號
    電話番号:02-2619-1313

    植物園に隣接した「国立歴史博物館」

    現在はリニューアル工事のため休館中ですが、台北植物園に隣接した「国立歴史博物館」は、中国大陸から伝わってきたさまざまな所蔵品を擁する大型の博物館です。

    「+10・テンモア」は2021年、水墨画、西洋画、伝統刺繍、建築材料の瓦からインスピレーションを得た6種類、各2色のコラボレーションソックスをつくりました。

    画像1: 靴下ブランド「+10・テンモア」が台湾をご案内!
テンモア旅行社
最終回 台北の美術館・博物館・植物園へ
    画像2: 靴下ブランド「+10・テンモア」が台湾をご案内!
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    画像6: 靴下ブランド「+10・テンモア」が台湾をご案内!
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最終回 台北の美術館・博物館・植物園へ

    現代アートとはまた違う、中国大陸伝来の作品たちは、台湾の若い人にはあまりなじみがないものが多いけれど、「過去のもの」と定義されてきたものをクールにデザインするという試みは、とても楽しかったです。

    「国立歴史博物館」は現在リニューアル工事のため長期休館中で写真が撮れませんでしたが、お隣にある植物園とともにおすすめの場所です。

    国立歴史博物館(現在はリニューアル工事のため休館中)
    所在地:台北市中正區南海路49號
    電話番号:02-2361-0270

    おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」

    画像1: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」

    「国立歴史博物館」に隣接している「台北植物園」は、広い広い敷地内に台湾の植物が生い茂る、憩いの場所です。

    あまり設計がしっかりされているとはいえませんが、その分植物や野鳥などの生き物たちが伸び伸び暮らしていて、野鳥の観察や撮影に訪れる人も多いんですよ。

    「+10・テンモア」のお気に入りは、多肉植物エリアです。

    画像2: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」
    画像3: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」
    画像4: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」

    熱帯・亜熱帯に属する台湾らしい、大きな葉っぱも見どころのひとつです。

    画像5: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」
    画像6: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」

    台北植物園
    所在地:台北市中正區南海路53號
    電話番号:02-2303-9978

    以上、「+10・テンモア」がお連れする空想旅行はいかがでしたでしょうか?

    いつか台湾旅行ができるようになったら、「テンモア旅行社」でご紹介したスポットにもぜひ足を運んでみてくださいね。

    * * *

    「+10・テンモア」と「JUBILEE」のコラボレーション「イシンデンシン」

    台湾の靴下ブランド 「+10・テンモア」と、日本のテキスタイルブランド「JUBILEE」のコラボレーションアイテムが日本と台湾で同時発売中。

    画像7: 靴下ブランド「+10・テンモア」が台湾をご案内!
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最終回 台北の美術館・博物館・植物園へ

    日本からは「JUBILEE」のサイトで購入可能。 https://jubilee-textile.stores.jp/

    台湾では「+10・テンモア」オフィシャルサイトのほか、 2022年1月8日(土)〜31(月)まで、ブックギャラリー「朋丁 Pon Ding」ポップアップストアにて販売予定。「朋丁 Pon Ding」ではトークイベントも開催予定。

    画像8: 靴下ブランド「+10・テンモア」が台湾をご案内!
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最終回 台北の美術館・博物館・植物園へ


    画像7: おすすめは多肉植物エリア「台北植物園」

    +10・テンモア
    2012年に台湾で設立された靴下ブランド。日本語で紹介された書籍に『+10 テンモア台湾うまれ、小さな靴下の大きな世界(トゥーヴァージンズ)』がある。2016年から毎年春夏には台湾に生息する海の生き物をモチーフにしたデザインを発表。4月15日に登場する2021年春夏の新作シリーズは『micro-』と題し、宇宙の中で孤独な物質はなく、アメリカの思想家ヘンリー・ソローが「野性の中に世界は保存される」と語っているとおり、すべてが関連していると説いている。

    日本語オフィシャルサイト
    https://www.10moresocks.com/?Culture=ja-jp

    日本からは通販サイト「Pinkoi」でも購入可能
    https://jp.pinkoi.com/store/10moresocks

     

    取材・文/近藤弥生子(こんどう・やえこ)
    2011年2月より台湾在住の編集・ライター。日本語・繁体字中国語でのコンテンツ制作を行う「草月藤編集有限公司」を主宰。台湾で妊娠・出産後に離婚し、シングルマザーとして6年間過ごしたのち、台湾人と再婚。現在2児の母。ブログ『心跳台湾』で台湾での暮らしを綴っている。初の著書『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)amazonで見る 、新著『オードリー・タン 母の手記『成長戦争』 自分、そして世界との和解』(KADOKAWA)amazonで見る が好評発売中。
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