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ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
着膨れ感なし。インナーを“すっきり”重ねるコツ
肌に直接触れるインナーは相性があり、着心地の好みもそれぞれだと思いますが、今回は私のおすすめとして話を進めます。
◆長袖インナー
真冬のインナーとして欠かせないのが、長袖の暖かいトップス。
いろいろなタイプのものが出ていますが、暖かいだけではなく、着心地の良さも重要です。
<左:吸湿発熱 8分袖ウォーマー>
完全無縫製で肌への刺激が少ないこのシリーズは、もう少し厚みのあるさらに暖かいタイプ、そして夏用の涼しいインナーなど、その季節に合ったアイテムをオールシーズン愛用しています。
冬もTシャツを着ることが多いので、切りっぱなし処理で表に響かないのはとっても助かります。
<右:綿混 長袖ラウンドネック>
今年、お客さまとのお買い物中に伊勢丹で見つけた、新しいお気に入りです。
肌が弱く、裏起毛は痒くなりがちで苦手だった私ですが、そんな心配はまったくいらないやさしさです。
ふわふわで家の中では1枚で過ごせてしまいそうな暖かさです。
◆タンクトップと重ねる
長袖インナー1枚でも十分! という人もいると思いますが、もの足りなさを感じている人は、同じく暖かい素材の、タンクトップの上に重ねてみてください。
肩ひもで調整できるキャミソールタイプもいいですが、私は、背中も暖かいタンクトップタイプを愛用しています(もちろん、パット入りではなく、ブラジャー+タンクトップでも問題なしです)。
シームレス同士を合わせると、ボリュームも出にくく、快適な着心地です。
同じシリーズ同じ色で合わせると、おしゃれな気分も上がります。
私は窮屈さを避けるため、上に重ねる長袖トップスは、1つ上のサイズを選ぶことが多いです。
ぴったりしてないと暖かくないのでは? と思うかもしれませんが、元々ぴったり着られるようつくられた、しっかりストレッチが効いているものなので、1つ上のサイズでも問題ないはずです。
そして、長袖と長袖を重ねたほうが暖かいのでは? と思うかもしれませんが、関節部分が重なりすぎると窮屈に感じてしまいます。
さらに、ニットやカットソー、シャツなどを着るわけですから、脇が閉まりにくくなり着ぶくれ感も出てしまうかもしれません。
なので、長袖+長袖は避けるのが懸命かなと思います。
◆はらまき付ショーツ
そして、もう1つ、このアイテムをプラスするのもおすすめ。
おすすめは、きゅっとした嫌な感触のない、ゴムを使っていないタイプ。
写真のショーツもゴムは使われていません。
はらまき部分が二重になっていて、しっかり立ち上がるので、ずれ落ちてくることはほぼなく、抜群のはき心地です。
長袖インナー+タンクトップにはらまき付ショーツをプラスすることで、お腹の部分が3枚重なり、安心できる暖かさに。
1体型ではなく、単体で腹巻きをプラスするということでももちろんいいのですが、重ねるのであれば、スッキリ着られる1体型がおすすめです。
次回は、ボトムスのインナーについて考えます。
【問い合わせ先】
◆ グンゼ|0120-167874
https://www.gunze.jp/store/
◆ 信和ニット|0120-72-4151
https://www.kisyu-hadagi.jp/
<スタイリング/植村美智子 撮影/山田耕司>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院アパレルデザイン学科卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
https://uemuramichiko.com/
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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