(『天然生活』2021年3月号掲載)
食 母の想いをつなぐ食のこと
ソウルで過ごした少女時代、漢方薬の薬剤師だったお母さまの、女性として美を追求する姿勢に多大な影響を受けたというヨナさん。
アーユルヴェーダという言葉がまだ一般的でなかった時代にごま油で全身マッサージをしてもらったり、野菜は皮や葉、根まで丸ごと食べつくすなど、貧血や低体温を改善するさまざまな知恵を授けてもらったそう。
現在は玄米菜食を基本としながら、平飼い卵のみときどき食べるというスタイルに。
漢方薬の薬剤師をしていたお母さまの教えが、いまも健康維持の指針。野菜は葉や泥のついたものを選び、酵素をなるべく壊さないよう、シンプルに調理することが多いとか。白米ではなく、雑穀や玄米を食べるのも母譲り。馬の絵があしらわれた骨董の食器は、宮津で醤油の蔵元をしていた、夫の生家から譲り受けたもの。
姉から届くえごま油が日々の元気と美しさの源
動物愛護の観点から肉を食べなくなった代わりに、上質なオイルを毎日摂ることで油分を補うようにしています。オリーブオイル、ごま油、MCTオイルのほか、一番のお気に入りはえごま油。これは、韓国のお姉さまが現地の工場から直接購入し、びんに詰めて送ってくれる特別なもの。
「本当においしいんです。熱に弱いので、約40℃に温めて食材にかけたり、疲れたときは、スプーンに垂らしてそのまま飲んだりも。お肌にもすごくいいんですよ」
80代になっても若々しいお肌を保っていたお母さまの教えは姉妹に受け継がれ、温かな思い出とともに、美しさと日々の元気を支えてくれるのです。
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〈撮影/ヨシダダイスケ 構成/鈴木理恵(TRYOUT) 取材・文/野崎 泉〉
北村ヨナ(きたむら・よな)
プレタポルテのデザイナーを経て、2008年よりオーガニックコットンを主軸とするブランド「ナデル」主宰。日常着のほか、ウェディングラインも手がける。翌年に夫の故郷の京都に移住し、京都市役所前駅近く河原町通りに直営ショップをオープン。大阪の「阪急うめだ本店」にもショップがある。
https://www.nadell.jp/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです