白菜と豚バラのシャルキュティエールのつくり方
シャルキュティエールとはフランス語で〝お肉屋さん〟の意。ピクルスとマスタードがアクセントのビストロ料理。
材料(2~3人分)
● 豚バラかたまり肉 | 160g |
● 白菜 | 1/4個 |
● タマネギ | 1/4個 |
● ピクルス | 2本 |
● トマト | 1/2個 |
● オリーブオイル、水、塩、白コショウ | 各適量 |
● バター | 10g |
● 白ワイン | 200mL |
● 粒マスタード(マスタードでも可) | 15g |
● パセリ(みじん切り) | 適量 |
つくり方
1 豚肉は、脂側に斜めに切り込みを入れ、厚みを半分に切り分け、肉の重量の1%ぐらいの塩を全体にまんべんなくふる。白菜は縦に半分に切り、タマネギは薄切り、ピクルスは千切りにする。トマトは皮を湯むきして種を除き、角切りにする。
2 豚肉から出た水分をペーパータオルでふき、好みの大きさに切る。フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、肉を両面こんがりと焼いて取り出す。同じフライパンに1の白菜を入れて塩少しをふり、両面をこんがりと焼いて取り出す。
3 同じフライパンにバターを弱火で熱し、1のタマネギを入れる。塩少しをふって炒め、しんなり飴色になったら白ワインを加え、強火にしてひと煮立ちさせる。
4 3に2を加え、フタをして3分ほど煮込む。フタを取って煮汁を軽く煮つめ、豚肉と白菜を取り出して器に盛る。
5 同じフライパンでソースをつくる。1のピクルス、トマト、粒マスタードを入れて中火で混ぜ、煮つまり具合によっては水を適量加える。白コショウ、パセリを加えて混ぜ、火を止める。4 にソースをかけていただく。
Point
豚肉の脂身に斜めに切り込みを入れておくと、焼いたときに余分な脂が流れ出やすい。
<料理・スタイリング・撮影/城二郎>
城二郎さんに聞いてみました
Q フランスへ料理修業に行ってよかったことは?
A そうですね。たとえば、フランス人がパリで寿司屋を開いていて、そのフランス人が一度も日本に行ったことがない人だったら、やっぱりこう……来客した日本人側からしたら納得できないところ、あるじゃないですか?(笑)それと同じかなと思って。
そういう意味でも、一回はフランスに行っておきたかったんです。やっぱり、実際にフランスに行ってその風土と文化を理解しようとするからこそ、視野が広がったというのはありますね。
Q ミシュラン二つ星獲得ってすごいです
A ミシュラン調査員の方って、一回普通に食べにきてなにも言わずに帰って、また来るんです。食後にシェフが呼ばれて、席へ行くとお金持ちそうなジェントルマンがいる。「名刺いただけますか」と言われ、取ってきて戻ると、ミシュランガイドを渡してくるっていう……。ドラマみたいですよね?
多分、彼らはドラマの見すぎです(笑)。
星を獲ったときはチーム全体が喜びますよね。店にも箔がつくし、プラスになります。でも、一度獲得したら、星を落とさないために見えない敵と戦うようになるのは、もう必然。だから僕、ミシュラン獲ったからすごい、えらいとかではなくて、獲った人たちだけが経験する日々の並々ならぬプレッシャーや苦悩、それを抱えながら毎日やっていることがすごいと思っています。
!狙って獲ったんじゃないならなおのこと、称号もらっちゃって、それを守らなきゃ! みたいな。格付けされる側の僕らは、それはもう穏やかじゃない日々を過ごしていました(笑)。
城二郎(じょうじろう)
服部栄養専門学校卒業後、都内ホテルのレストランに就職。 その後フランスへ渡り、パリのミシュラン一つ星レストランにて修業。帰国後は都内のミシュラン二つ星レストランで研鑽を積み、パリで修業していたレストランの日本進出に伴い日本店副料理長に。4か月後、ミシュランガイドにて二つ星を獲得。 同グループ姉妹店開業の際、料理長就任。 さらに日本各地への多店舗展開を行う同グループの統括料理長として、全店舗の厨房指揮を任されるが 2021年3月に退職。著書に『二つ星フレンチ元料理長が教えるおうち格上げレシピ』(KADOKAWA)。