• お笑いコンビ、たんぽぽの白鳥久美子さんは、おばあちゃんっ子だったこともあり、「ばあちゃん仕事」に憧れ、愛してやみません。今日も、手を動かして、暮らしを作る。白鳥さん流の「楽しい小さな暮らし」をご紹介します。今回は、美味しすぎる「バナナけんぴ」に振り回される白鳥さん

    もう会えないのなら……

    画像1: もう会えないのなら……

    「バナナけんぴ」というお菓子にハマっています。

    平たく言えばバナナチップなんですが、芋けんぴのバリバリ感があって甘さも自然で美味しいのです。

    バナナチップはどちらかといえば苦手な方でした。バナナチップって、乾燥しているのに食べているとバナナ本来のヌルっとした感じが出てきませんか? 私だけかしら? あれがどうも苦手だったんです。

    ところがこの「バナナけんぴ」はずっとバリバリ。「芋けんぴ」のバリバリ感がずっとここにあるではないですか。

    案の定、平気で一袋を食べてしまいました。友人たちにもあげようと思って買っておいたストックも、気が付いたら食べていました。止められない。ハマりにハマっているのです。

    画像2: もう会えないのなら……

    スーパーにたんまり売っていたのでまだまだ大丈夫だろうと思っていたのですが、ある日突然見当たらなくなりました。もしや、期間限定の発売だったのでしょうか。それか思っているほど売れなかったとか? あんなに美味しいのに、なぜ? ほぼ主食と化すほど食べまくっていた私なので、大変困りました。

    友人たちにその旨を熱く語ると、みんな色んなバナナチップを探して買って来てくれました。

    輪切りにされているスタンダードなバナナチップ、ココナッツチップも一緒になっているバナナチップ、千切りでチョコが混ざっていてお口の中でチョコバナナ味になるバナナチップ。どれも美味しい。友人たちの熱い友情に感動です。

    みんな食べ物のこととなると必死になってくれる。とんだ食いしん坊だ。しかし、友人たちの努力も虚しく、私が心の底から求めているのは「バナナけんぴ」でした。

    もう忘れようと思いました。もう会えないならその方がいい。それにどのみち食べすぎです。程よく食べるということを知らない私には、美味しいものを近づけない方がいいのです。

    さようなら。「バナナけんぴ」。大好きだったよ。我を忘れるほどあなたを求めて、友人たちも巻き込んだ。こんなに依存したら私ダメなオンナになる。SA YO NA RA!

    そうして「バナナけんぴ」と別れて、しばらく経ったある日。いつものスーパーに行くと、陳列棚いっぱいに見覚えのある黄色い袋が。「バナナけんぴ」だ! 私は駆け寄ってカゴいっぱいに「バナナけんぴ」を詰め込みました。別れる決意はどこへ? う、うるさい。またなくなったら困る! 買えるうちに買えるだけ買わなければ。

    陳列棚にはバイヤーさんの手作りのポップで「絶対食べて欲しい! オススメです!」の文字が。このスーパーで手作りのポップなんて見たことはありません。このスーパーから無くさなさいための努力がここに。ありがとうございます。

    もしかして、今までの私の全てを、あなたは見ていたのですか……?

    また変な妄想が爆走をはじめそうです。

    画像3: もう会えないのなら……


    画像4: もう会えないのなら……

    白鳥久美子(しらとり・くみこ)
    1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。



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