天然生活 最新号

古き善きイギリスの田園風景が残るコッツウォルズに、ロンドンから移住したコヅエ ガーナーさん。見知らぬ土地への移住は何かと不安が募るものですが、コッツウォルズでは、温かな出会いが待っていました。

コロナ禍だから出会えた、ヨガと犬の散歩グループ

画像: 鮮やかな緑の森の中をみんなで歩きます

鮮やかな緑の森の中をみんなで歩きます

2020年の1月から「イギリス・コッツウォルズからの手紙」を書かせていただくようになり、気がつけば、あっという間に、2年少しの歳月が過ぎ、今回が最終回となりました。いままで、ありがとうございました。

村での暮らしを楽しみ始め、その間に新型コロナウイルス感染拡大での厳しいロックダウンを経験しましたが、だからこその出会いや、人の優しさを学ぶことも出来ました。最終回の今回は、そんな村での出会いを中心に書きたいと思います。

2020年の春、ロックダウンが始まりました。外出は一日1回に制限され、夫とウォーキングに勤しむなか、知人から「同じオックスフォード州の日本人の方がZoomを使ったリモートでヨガクラスをしてますよ」と紹介していただき、早速参加してみることにしました。

ヨガの先生は、大阪出身のチカさん。久しぶりのヨガ、リモートでも充実の内容で、40分のクラスもあっという間です。ある日、私の隣村の友人を紹介してくださることになり、チカさんたちが集まる、週に一度の犬の散歩グループの散歩に、犬を飼っていない私も参加させていただくことになりました。

画像: 愛犬を連れまっ青な空の下のフィールドを歩きます

愛犬を連れまっ青な空の下のフィールドを歩きます

犬の散歩グループのメンバーは、チカさん、隣村の元気なキャロル、マレーシア旅行中に保護犬を引き取った動物好きのハナの3人。

それぞれの犬は、お互いの姿を見ると、しっぽをふりふり大喜びです。その頃は、ロックダウンは少し緩和されていましたが、まだまだ不自由があるなかで、まっ青な大きな空の下、森を抜け、フィールドを歩きながら、お互いの家族のこと、仕事のことといった、たわいもない話しをします。

画像: こんな森の中も、元気な犬たちはずんずんと進みます

こんな森の中も、元気な犬たちはずんずんと進みます

犬もリードを外し、元気いっぱい走り抜け、追いかけっこをしながらのウォーキングです。散歩が終わると、「また、来週!」

画像: どろどろのトレイルも犬たちには関係なく、歩みをすすめます

どろどろのトレイルも犬たちには関係なく、歩みをすすめます

単なる犬の散歩かもしれませんが、散歩が終わった後、私のなかではなんともいえないすっきり感がありました。その日以来、犬はいないけれど、この犬の散歩グループに、週一度、出来る限り参加する私です。

画像: 雨が降った翌日、茶色になった川の中ではしゃぐ犬たち

雨が降った翌日、茶色になった川の中ではしゃぐ犬たち

知人からヨガクラスを紹介していただき、そこから、また犬の散歩グループにと繋がりました。ご縁の繋がりは数珠のようなもので、すてきなご縁は、また、すてきなご縁に繋がっているような気がします。

画像: ブラックベリーが実る季節は、散歩中にブラックベリー摘みも楽しみます

ブラックベリーが実る季節は、散歩中にブラックベリー摘みも楽しみます

挨拶から始まる旅の思い出

画像: コッツウォルズでよく見かける風景、どこまでも広がる青い空とフィールドを見ると、元気が出ます

コッツウォルズでよく見かける風景、どこまでも広がる青い空とフィールドを見ると、元気が出ます

ロンドンからコッツウォルズに移住を決めたとき、やはり気になったのは、ご近所さんや、人との出会いでした。でも、引っ越してすぐに、それが愚問だったとわかりました。

コッツウォルズには、すれ違う度に笑顔で挨拶してくれ、何か困ってないかと聞いてくれる優しさがありました。私たちを受け入れてくれたコッツウォルズの人々から学んだ優しさを、私も次に回したいと思います。

春がもうすぐそこに来ているコッツウォルズ、今日も村で聞こえてくる「グッド モーニング!」の挨拶。そして、私も元気に「グッド モーニング!」。

みなさん、コッツウォルズに訪れる機会がありましたら、ぜひ、村の人たちに「グッド モーニング!」や「ハロー!」と声をかけてみてください。きっと、そこから、すてきな旅の思い出が始まります。

<撮影・文/コヅエ ガーナー>

コヅエ・ガーナー
神戸市出身。イギリス・コッツウォルズ在住。ソフトファニシング・インテリア、風水インテリアデザイナー。2008年からMistyInteriorをスタートし、ロンドンを中心に活動している。



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