テディベアの「ヴァンヴ」くんがつないだ縁
8月、テディベア「ヴァンヴ」くん(勝手に男の子にしました)との奇跡の再会のお話を書きました。「ヴァンヴ」くんをご存じない方はちょっと戻って読んでみてね。
その記事の最後を「ご夫婦とは次のパリでアペロをする約束をしました」と締めくくったのですが、なんと9月に行ったパリ買い付けの旅でアペロが実現したのです。
ご夫婦は、千葉県いすみ市でフランスアンティークとヴィンテージのお店「aussi hi」(オシヒ)(インスタグラム:@aussi_hi)を営んでいます。
年に何度か愛猫ニャン吉を連れてフランスに足を運び、車で各地を回って買い付けをなさってます。
たまたま今回、滞在の日程が重なって出会ったパリで再会が叶ったわけです。
もう、奇跡に奇跡が重なって大好きなパリでの奇跡の再会! わたしのこの興奮、伝わりますでしょうか。
共通の「好き」が、つながりになる
幸い? 私たちには『お酒が大好き』という楽しい共通点がありました。
よく食べよく飲みよく笑うのも共通点。
私が「夜ひとりで地下鉄乗って飲みに出かけるの怖いなぁ」と言ったら「かおりさんの宿泊先までお迎えに行きます」とわざわざ迎えに来てくれて、13日間の滞在で2回も一緒に飲んじゃった。
それもせっかくのパリの夜なのに生ビールとフレンチフライ。
おかげで、今回のパリの思い出は、もしかするともしかして今までのパリを更新したかもです。
やっぱりこのご夫婦との出会いは不思議でたまらない。だって一年前は知らない人。なのに、今はこうして一緒に笑ってお酒を飲んでいるなんて……ね。
つなげるつもりはなかったかもだけど共通の知人の『ひとこと』のおかげ。あとは、わたしの勘ね。
やっぱり人生ってこんなサプライズがあって楽しいなー
先がわからないから、おもしろい
話はちょこっとズレるけど、カフェロッタを閉めて一年が過ぎました。
21年続けてきた店を閉めた時に『私は一年後何をやっているんだろう。きっと文章を書いているんだろうな』と思っていました。
一年が過ぎた今、まったく思ってもいなかったことをやってるな、とひとりでクスッとなりました。職種が変わり、今まで出会うことがなかった方々にお会いできたりつなげていただいたり。
『苦手』だと思って避けてきたことを楽しんでいたり。(大勢の人前でお話をすることも『苦手』と思っていたことのひとつです)
話がかなりズレたけど、言いたいことはね、ある程度の年齢になったらそんなに先のことまで考えて悩んでいろいろ決めることもないな、ってこと。
一年後はわからない。言い方を変えるなら一年後を楽しみにしましょ、ってこと。せいぜい1年スパンなんてどうかしら?
でも息子にも言っていますが、若い時はいっぱい悩むべきよ! 悩む体力も、修正、変更する時間もたっぷりあるからね。
読んでくださってありがとー!
桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。いまは、文筆業や、買い付けなどを行う。著書に『カフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)がある。2冊目の著書『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(旭屋出版)が好評発売中。
インスタグラム:@kaorilotta