(『天然生活』2021年1月号掲載)
私の“好き”なもの、手紙
眺める楽しみと、使う喜びがある手紙
イラストレーターの木下綾乃さんが手紙好きになったのは、東京でひとり暮らしを始めた大学生のとき。地元の友人と文通をしたことがきっかけでした。

市販のレターセットやハガキは、15年前、パリに旅行した際に蚤の市で見つけた古いスーツケースに。小ぶりなサイズが収納しやすく、机のそばに置いている
「最初は市販のものを使っていましたが、そのうち映画のチラシを封筒にするなど、自作するようになりました」

自主製作のハガキは、ポスターなどをそのまま入れられる棚に。「見渡せるので在庫管理もしやすいです」
レターセットやシーリングスタンプなどは旅先で買うことが多いといいます。切手も集めていて、海外のものや日本の古いものをシールのように使うそう。

切手はテーマに分けて、フィンランドの郵便局で購入した切手帳に。「絵柄を眺めるのも楽しい時間です」
手紙まわりのものは机のそばに置き、手に取りやすくしています。
「相手に合わせて色や柄を選ぶのはうれしい時間です。旅先から葉っぱなどを入れて、自分に手紙を出すのも楽しいんですよ。いままではもったいなくてチビチビ使っていましたが、一生使いきれないくらいあるので、これからはどんどん送りたいと思います」
お気に入りの“好き“なもの
封蝋用の印璽
封をする際、サイン代わりに使うシーリングスタンプ。モチーフはAや雪の結晶、猫など

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〈撮影/木下綾乃 取材・文/長谷川未緒〉
木下綾乃(きのした・あやの)
イラストレーター。書籍や雑貨などで活躍中。著書に『ゆっくり、つながる手紙生活』(サンマーク出版)など。
インスタグラム@ayano.kinoshita
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです