(『天然生活』2021年1月号掲載)
私の“好き”なもの、ぬいぐるみ
4000個以上の“ぬい”はペットのような存在
「ぬいぐるみのことを私は“ぬい”と呼んでいます。どの子も名前をつけて、話しかけたり、たまに旅に連れて行ったり、ペットのようにかわいがっているんです」
そう語るのは、作家の新井素子さんです。好きになったきっかけは、小学生のときに、妹さんが両親からもらったワニのぬいぐるみでした。高校在学中に作家デビューすると、仕事先やファンから贈られるようになり、膨大な数に。
ぬいぐるみは飼い猫がいたずらしないよう、廊下や部屋の上部に取り付けた専用棚に、ぎゅっと並べて飾っています。
最近、ぬいぐるみの行く末を考えるようになったといいます。
「本は古本屋に売れますけれど、ぬいぐるみはそうもいきません。そのうちブログなどを開設して、かわいがってくれる里親を探したいな、と。最後まで責任を持って、面倒を見たいと思っています」
お気に入りの“好き“なもの
エッセルさん
集めるきっかけとなったワニのぬいぐるみ。
「ほころびを修繕しながら、かわいがってきました」
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〈撮影/中垣美沙 取材・文/長谷川未緒〉
新井素子(あらい・もとこ)
作家。幼少時から本に囲まれて育ち、高校在学時に作家デビュー。SFやモダンホラー、エッセイ等、幅広い分野で活躍。近書に『絶対猫から動かない』(KADOKAWA)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです