きじま家のそう麺
「時間が経っても伸びず、箸で取りやすい。しかも、つゆに浸したときにすっとほぐれて食べやすく、つゆも薄まらずに最後までおいしい。忙しいスタッフが、時間差で食事をとっても、みんながおいしく食べられるよう、祖母が工夫して出すようになったというそうめんです」(きじまさん)
材料(3~4人分)
そう麺 300g
めんつゆ 適量
お好みで薬味(写真は刻んだみょうがと長ねぎ)
つくり方
【ゆでる】
1 ゆでる前に、麺を束ねているリボンを外しておく。
2 深めの鍋に半分くらいの高さの水を入れ、湯を沸かす。深めの鍋を使うのが、吹きこぼれないコツ。
3 麺を一気に入れて、箸でほぐしながら袋の表示通り(1分30秒~2分)にゆでる。
4 もしも、吹きこぼれそうになったら、一旦火を止めて、落ち着いたら再度火をつける。
「ふきこぼれそうになったらびっくり水を入れる方法がありますが、水を注ぐと湯温が下がり、上がってくるまで時間がかかります。そこで、うちでは火を一回止めてしまいます。再度火にかけ、そこからは弱火でゆで上げたほうが、効率がいいと思います」(きじまさん)
【締める】
5 麺がゆで上がったら、まずはざるに上げて、湯をきる。
6 そのまま、水をためておいたボウルにざるごとひたして、流水にさらしながら粗熱を取る。
7 手で全体が触れるようになったら、粗熱を取りながら、麺の表面をよくもみ洗いしてぬめりを取る。何度か水を替えながら、ぬるさも感じないくらい熱が取れて、水が濁らなくなるまで、しっかりと。
「ある程度しっかりこすり合わせてあげると、表面のぬめりがとれて、ツルっとシコシコ感が出てきます」(きじまさん)
8 ボウルに氷を加えて混ぜる。水がキンキンに冷えたら、少し(約1分)おいて麺をよく冷やす。これによって麺が締まり、時間が経っても伸びなくなる。
【盛りつける】
9 麺を親指と人差し指でひと口分ずつつまむ。
10 中指を添えて親指を外し、写真のように人差し指と中指で麺をはさむ。
11 反対の手で、麺の先を人差し指と中指にくるっと巻きつける。
12 ザルや皿に盛り付ける。
でき上がり
〈料理/きじまりゅうた 取材/吉田佳代 撮影/山川修一〉
きじま りゅうた
料理研究家。3代続く料理研究家の家庭に育つ。基本を踏まえたつくりやすい料理にファンが多い。雑誌やテレビ、ラジオなどのほかYouTuberとしても活躍。公式YouTubeチャンネル『きじまごはん』では、いつもの料理が楽しくなる動画や、ちょっとしたコツをていねいに紹介している。
きじまごはん 【料理家きじまりゅうた公式チャンネル】
https://www.youtube.com/channel/UCoKFbpjl1NtoxQ9O6CqvrOA
『天然生活』2023年9月号の「記憶に残る わが家の味」では、ここでご紹介したきじまりゅうたさんの「そう麺」のほか「きじま家の鍋しぎ」をはじめ、阿川佐和子さん、寺田本家・寺田聡美さんの「わが家の味」のエピソードとレシピをしています。