家庭料理の新定番
9月号の企画では、定番の家庭料理のレシピにひと手順加えたり、手順そのものを変えてみたり、おなじみのメニューが新たな視点でよりおいしく、より手軽になる調理のコツを伺いしました。
上田淳子さんにお聞きしたのは、ハンバーグ、あじフライやグリーンサラダ、チキンのトマト煮、ビーフストロガノフ、春雨サラダ、ゆで豚のレシピ。誌面では、それぞれに「ここは、見逃さないこと」という大切なポイントを聞いていますので、ぜひ、ご覧ください。
そして、表紙の1枚は、7レシピのうちのひとつ「肉汁が詰まった、ふっくらハンバーグ」。焼き上がりはふっくら、中はジューシーで、とってもおいしかったです。
「おいしい」をつくる、小さなコツを
段取り上手の上田さんのもと、撮影はスムーズに進み、現場はワイワイとにぎやかに。撮影中も、あれこれ料理の疑問をお聞きしました。
一番のコツは、誌面に掲載していますが、ここでは誌面に載せきれなかった小さなコツをみなさんにもお伝えしますね。
それでは、スタッフからの質問と、上田さんからの回答でお楽しみください。
上田先生、教えてQ&A
【Q1】
編集部「玉ねぎって、歯ごたえを残すように、ザクザクと大き目にカットするのもありでしょうか」
上田さん
「大きすぎるより、このくらい細かく、しっかりみじん切りにするのがおすすめ。最初に切り込みを入れてカットすればとっても楽です。玉ねぎを粗めに切って、後から包丁を上からおろしてザクザク刻むのは繊維が潰れやすくNGです」
【Q2】
編集部「ひき肉はどのくらいまで練ればいいでしょうか」
上田さん「玉ねぎを入れる前のタネは、このくらい粘りがでて、白っぽくなるまでしっかりと練りましょう。ふっくらと焼き上がりますよ」
【Q3】
編集部「焼き上がりに肉の油がたくさんでますが、ソースづくりの際には、そのまま使ってもいいでしょうか」
上田さん「余分な脂はキッチンペーパーで取り除いてください。そのときに、フライパンについた焦げ付きは残して。実は、これがうま味。ソースをつくるときは、この焦げ付きをこそいでソースに混ぜて」
【Q4】
編集部「いつもソースの味が単調で飽きてしまいます」
上田さん「マスタードを入れると、大人風味のいつもと違った味が楽しめますよ」
誌面をご参考に、みなさんも、上田淳子さんのふっくらハンバーグをぜひお試しください。
<料理/上田淳子 スタイリング/阿部まゆこ 撮影/山川修一>
上田淳子(うえだ・じゅんこ)
料理研究家。調理師専門学校を卒業後、スイス、フランスのレストランなどで修業を積む。フレンチの技術をベースに、家庭で再現しやすい合理的なレシピを提案。『フランスの台所から学ぶ 大人のミニマルレシピ』(世界文化社)、『フランス人は、3つの調理法で野菜を食べる。』(誠文堂新光社)ほか、著書多数。
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