整理収納アドバイザーMisaさんが、無理なく暮らしを楽しみながら「もしも」に備える防災アイデアをお届けします。今回は、はじめに備えておきたい防災グッズをご紹介。いつ起こるかわからない災害。「心配だけど、なかなか防災を始められない……」そんな方は、今の暮らしのなかでできることからはじめてみませんか。9月1日は、防災の日。8月30日から9月5日の防災週間に合わせ、過去に反響の大きかった防災関連の記事を再掲載いたします。
(『天然生活web』初出2021年8月8日)
大阪北部地震をきっかけに「無理なく続けていける防災」はじめました
はじめまして。整理収納アドバイザーのMisaです。3LDKのマンションに、夫と9歳と7歳の息子、1匹のわんこと暮らしています。
2018年の大阪北部地震をきっかけに、「無理なく続けていける防災」を考えるようになりました。
ふだんの暮らしは快適に、もしものときは安心できるような、暮らしに寄り添う防災を発信しています。
ここ数年は、地震だけでなく、台風や豪雨などによる被害も増えてきましたよね。この先、停電を経験する確率はそう低くないように感じています。
第1回目となる今回は、「とりあえず何から備えておけばいいの?」という方に、どんな家庭でもこれだけは備えておきたい!と私が思うものを、火・水・電力の3つのカテゴリに分けてお伝えしようと思います。
とりあえず備えておきたい「火」「水」「電力」のおすすめ防災グッズ
備えたい防災① 「火」
電気やガスが止まっても、ふだんに近い生活をするために必要なもの。火があれば、お湯を沸かしたり、簡単な料理をしたり、暖をとったりできますよね。
カセットコンロとカセットガスを備えておけると安心です。
たとえば「イワタニ」のカセットガスは、1本で約60分使用可能といわれていて、缶底に記載されている製造日から、6~7年を目安に使い切ることを推奨されています。
それをふまえて、わが家は10本を目安に備蓄することにしました。
10本ならファイルボックスにすっきり収納できて、管理しやすいです。
毎年、冬に鍋やすき焼きをして2本くらい使い切るわが家。1年に2本使うと、5年で10本を使い切ることになるので、ローリングストックで無駄なく備えを続けていけそうです。
もしものときは、約10時間、火を使えるという見通しがつきます。1日45分使ったとして約2週間。こうして見通せることは安心につながりますね。
わが家のカセットコンロは、連続燃焼時間約72分というエコタイプなものを選びました。
ほかにもシンプルデザインでコンパクトなものがいろいろ出ているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
備えたい防災② 「水」
飲料水の備蓄量、政府が推奨しているのは“1日1人3リットルを目安に最低3日分、できれば7日分を用意しておくこと”、“積み上げずに、家のいろんなところに置くこと”。
わが家は4人と1匹家族なので、3日分なら2リットル6本入りを3箱(18本)。まずはその量を備えておける仕組みをつくりました。
押入れの奥のすき間収納に2リットルを15~18本置いておけるようになっています。
今は10年保存水なども売っていますが、あえて飲み慣れたお水をストックしています。理由は、保存水よりずっと安価であること、飲み慣れている安心感、そして水のローリングストックに慣れるためです。
それ以外に、310mLのお水も定期的に購入しています。
小さな子どもでも自分で持って飲みやすく、衛生的なサイズで、防災リュックにも4人分入れています。
ボトルのパッケージの6種類の柄がかわいいところも、備えの気分があがるポイント。こちらは「キリンのやわらか天然水」EC限定販売のものです。
賞味期限の長いものは押入れの奥に収納し、短いものはキッチンに収納するようにしています。
キッチンに置くと取り出しやすく、ちょっとしたお出かけに持って行くなどして消費できるため、ローリングストックがうまくいきますよ。
備えたい防災③ 「電力」
スマホの電源確保のためにも、モバイルバッテリーは備えておきたいところ。
「アンカー」のモバイルバッテリーは見た目も使い勝手もとてもよくお気に入りです。
大きい方(20000mAh 重量369g)は、非常時の備えとして家に置いているもの。小さい方(10000mAh 重量180g)は持ち出し用に使っているものです。
USBケーブルも持ち歩くことが増えて、丸めたり束ねたりすることも多いため、耐久性に優れたものを使っています。
急速充電対応のものを選ぶのがおすすめ。iPhone付属の充電ケーブルよりもスピードがずっと速いですよ。
それから、明かりも備えておきたいですね。
少し前まで停電といえばロウソクや懐中電灯のイメージでしたが、より安全に部屋全体を明るくできるランタンがおすすめです。
わが家では省スペースで収納しておける伸縮式ランタンを備えています。
ヘッドライトを持っておくと両手があくのでとても便利。これから明かりを購入される方はぜひ検討してみてくださいね。
それぞれの暮らしの数だけ、“備え”がある
もしものことが起こっても、暮らしはつづきます。ということは、防災は暮らしそのもの、と思いませんか?
地震でも、台風でも、必要以上にあわてることなくできるだけふだん通りの暮らしを続けていくためには、どんなものが必要でなにがあれば安心かを、考えてみたいと思います。
「ふだんの暮らし」といっても、わが家と実家ではまた違います。住んでいる人、場所が変われば、違ってくることがたくさんありますよね。自分や家族にとっての“わが家の防災"を、ぜひ考えてみてほしいと思います。
暮らしと同じで、正解も間違いもありません。暮らしの中から想像してみると、備えの優先順序もきっとわかりやすくなりますよ。
Misa(みさ)
整理収納アドバイザー・地震ITSUMO講座認定講師。夫と9歳と7歳の息子との4人暮らし。大阪府北部地震をきっかけに、暮らしになじむ備えを考えはじめる。インテリアから防災まで、心地よく快適な暮らしの工夫をインスタグラムやyoutubeで発信。著書に『北欧テイストのシンプルすっきり暮らし~散らかっても10分で片づくアイデア~』(マイナビ出版)『おしゃれ防災アイデア帖』(山と渓谷社)がある。
ブログ:https://ruutu73.com/
インスタグラム:
@kurashi_bosai(暮らしと防災)
@ruutu73(暮らしと整理整頓、子育て)
YouTube:MISAの家
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