• 整理収納アドバイザーMisaさんが、無理なく暮らしを楽しみながら「もしも」に備える防災アイデアをお届けします。今回は、子どもの防災リュックについての見直しと、「防災サコッシュ」のお話。いつ起こるかわからない災害。「心配だけど、なかなか防災を始められない……」そんな方は、今の暮らしのなかでできることからはじめてみませんか。9月1日は、防災の日。8月30日から9月5日の防災週間に合わせ、過去に反響の大きかった防災関連の記事を再掲載いたします。
    (『天然生活web』初出2021年12月23日)

    子どもの防災リュックをつくる前に、考えておきたいこと

    こんにちは。整理収納アドバイザーのMisa です。今回のテーマは、「子どもの防災リュックは必要?」です。

    「子どもの防災リュックは何歳くらいからつくったらいいの?」といったご質問をいただくことがあるのですが、防災リュックをつくる前に少し考えておきたいことがあります。

    それはなにかというと、「なんのために防災リュックを準備するのか?」ということです。

    私自身が、漠然と「防災対策=防災リュックを買うこと」だと思っていたこともあり、もしかするとそんなふうに考えている方も少なくないのかな?と思うので、今回はぜひ、一緒に考えてみていただけたらうれしいです。

    なんのために防災リュックを準備するのか

    まず、防災リュックを準備しておく意味について考えてみましょう。

    それは、「命を守るための避難を行うときに、すばやく安全に避難場所へたどり着くための準備」ということになると思います。

    津波や、火災、地震による倒壊などで自宅にとどまることができないときに、少しでも早く避難できるようにすることが目的です。

    この場合、命を守るということが最優先になるので、避難の妨げにならないように、できるだけ軽くてコンパクトにしておくことが大事になってきます。

    また、どれくらいの体力があるかによっても、お子さんが防災リュックを背負って逃げられるかどうかも変わってくるかと思います。

    災害が起こってからあわてて持ち出すものを準備することは命の危険につながるため、最低限必要なものだけを先に準備しておくこと、これが防災リュックをつくるための大切な意味です。

    子どもが使いこなせるように考えた「小さなサコッシュ」

    画像: 子どもが使いこなせるように考えた「小さなサコッシュ」

    そのうえで、自分の家ではどんな防災リュックを準備しておこうかな、というのをぜひ考えてみてください。

    わが家には子どもが二人いて、小学2年生と4年生の男の子なのですが、今のところ避難用のリュックは準備していません。かわりに小さなサコッシュを準備しています。

    サコッシュくらいのサイズだと管理もかんたんで、軽くてコンパクト。中身はたくさん入りませんが、子ども自身が理解して、使いこなせるものだけを入れています。

    災害などで本当に避難が必要な状況になったとき、子どもたちにはただ自分の命を守ることだけを考えてほしい。

    だから、防災リュックを準備していても、それを持ち出すことは必須ではないし、余裕があれば持っていこうくらいでいい、と考えています。

    子どもは親の言われたとおりにしなくちゃ、と思うところがあるので、「必ずこれを持って逃げてね」といって防災リュックを準備するのではなく、「命を守ることが最優先だよ」という話をしっかりしておけるとより安心かなと思います。

    「防災サコッシュ」の中身

    子どもの防災サコッシュの中身は、こんなものを入れています。

    画像: 右列)上から緊急連絡&母子手帳などのコピー、絆創膏、 マスク&取っ手付き袋 中央)上から 飴、ノート、ペン 左列)上から ハンカチ・ティッシュ、中身をまとめるポーチ

    右列)上から緊急連絡&母子手帳などのコピー、絆創膏、 マスク&取っ手付き袋 中央)上から 飴、ノート、ペン 左列)上から ハンカチ・ティッシュ、中身をまとめるポーチ

    ・緊急連絡先(困ったときに頼る人)
    ・好きな飴
    ・小さなノート
    ・ペン(名前を貼る)
    ・母子手帳や健康保険書のコピー
    ・ハンカチ・ティッシュ
    ・マスク
    ・絆創膏
    ・取っ手付き袋(レジ袋)
    ・LEDライト(キーホルダー)
    ・時計
    ・ホイッスル(キーホルダー)

    画像1: 「防災サコッシュ」の中身

    家族で旅行に行くときなどはこのまま持っていけば旅先でとても役立ちますし、ふだんから使い慣れておくことで、いざというときも使いやすくなります。

    出先に持っていったときに、テッシュを使ったり飴を食べたりしてしまうので、また新しいものを補充する、といった感じでローリングストックしています。

    そうすることで、日常のなかで子どもと一緒に見直すきっかけにもなります。

    ヘッドライトはひとりひとつ

    画像2: 「防災サコッシュ」の中身

    ヘッドライトは、子ども用に軽いものをひとつずつ準備しています。無印良品で購入しました。

    避難のときだけに限らず、停電時やキャンプ先などでも使えます。

    画像3: 「防災サコッシュ」の中身

    真っ暗闇というのは大人でも不安ですよね。明かりがあるだけで不安な気持ちが少し和らぎます。高機能のものではなくてもいいので、準備しておくのがおすすめですよ。

    そのほか、キーホルダーのホイッスルや時計など、いろんなデザインのものあるので、一緒に選んでみるのも楽しいと思います。

    画像: カラビナ付きがめずらしい防水の懐中時計

    カラビナ付きがめずらしい防水の懐中時計

    画像: キーホルダータイプのホイッスル

    キーホルダータイプのホイッスル

    ※ ※ ※

    お子さんの今できること好きなものを観察しながら、ぜひ親子で一緒に考えてみてください。そんなコミュニケーションの時間が、いざというときに親子の心の支えになってくれるかもしれません。



    画像4: 「防災サコッシュ」の中身

    Misa(みさ)
    整理収納アドバイザー・地震ITSUMO講座認定講師。夫と9歳と7歳の息子との4人暮らし。大阪府北部地震をきっかけに、暮らしになじむ備えを考えはじめる。インテリアから防災まで、心地よく快適な暮らしの工夫をインスタグラムやyoutubeで紹介している。著書に『北欧テイストのシンプルすっきり暮らし~散らかっても10分で片づくアイデア~』(マイナビ出版)『おしゃれ防災アイデア帖』(山と渓谷社)がある。

    * * *

    ※「天然生活 ONLINE SHOP」では、いざというときに役立つ、2種類のソーラーライトをご用意しました。太陽光で繰り返し充電できるので、災害時はもちろん、キャンプやアウトドア、ふだんの暮らしにも。さまざまなシーンで活躍するアイテムです。

    画像1: 子どもの防災対策に。軽くてシンプルな「防災サコッシュ」のすすめ/Misaの暮らしのなかの防災|いざというときの防災ノウハウ

    太陽光で明かりを灯す、ソーラーランタン
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    画像2: 子どもの防災対策に。軽くてシンプルな「防災サコッシュ」のすすめ/Misaの暮らしのなかの防災|いざというときの防災ノウハウ

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    画像3: 子どもの防災対策に。軽くてシンプルな「防災サコッシュ」のすすめ/Misaの暮らしのなかの防災|いざというときの防災ノウハウ



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