(『ヤッホー! 60歳』より)
60歳を迎えて「やりたいことは先送りしない」と決めた
50代で始めたブログをきっかけに本を出したり、コラボ服をつくったり、思いがけない体験ばかりの8年間を経て、昨年、60歳を迎えました。
60歳になった日に決めたのが「やりたいことは先送りしない」ということ。
節目の年に、改めて「これから何をしたいか」と考えたとき、一番に頭に浮かんだのがスポーツ自転車。
これまでは二の足を踏んでいましたが、この先を考えたとき、「今ならできる!」と購入を決めました。60歳という年齢が、背中を押してくれたんです。
60歳から始めた自転車で身軽にどこへでも
10年ほど前、俳優の火野正平さんがロードバイクで全国を旅するテレビ番組を見て「60代でも乗れるんだ」「こんなに楽しめるんだ」と、興味を持った自転車。
幼少のころは乗っていたし、娘が小さいときはママチャリにもお世話になりましたが、当時はそこまで好きではなくて。でもスポーツ自転車(クロスバイクやロードバイクなど)の軽やかな乗り心地にすっかり魅了されました。
愛車は「ダホン」K3。「ダホン」はアメリカの老舗の折り畳み自転車メーカーで、価格は約10万円でした。
公共交通機関を利用して自転車を運ぶ「輪行(りんこう)」がしたくて、3ステップで折りたためるフォールディングバイク(折り畳み自転車)にしました。
ほとんどが10kg以上を超えるなか、7.9kgという軽さも魅力。自転車は軽ければ軽いほど高価になりますが、持ち運びが楽だし、加速するエネルギーが少なくてすむので疲れにくくなります。
徒歩の半分の時間で目的地につけるし、ただの移動が楽しくなりました。近所のスーパーはもちろん、10kmほど離れた豊洲市場まで行ったことも。高層ビルやマンションを横目に走るのも、なかなか楽しいものです。
電車やバスより寄り道しやすいので、ちょいと停めてお店に入ったり、しばらく景色を眺めたり。風に乗って花の香りやおいしそうなにおいが漂ってきて、その土地ならではの空気も感じられます。
今年じゅうに、夫と一緒にしまなみ海道を走ろうと計画中です。
※ 本記事は『今日より明日がもっと楽しい ヤッホー! 60歳』(扶桑社)からの抜粋です
〈撮影/砂原 文、山田耕司 構成・文/増田綾子〉
金子敦子(かねこ・あつこ)
1962年、北海道生まれ。夫と娘の3人暮らし。司会業などさまざまな仕事を経て、38歳で看護師を目指して看護学校へ入学し資格取得。50歳を過ぎてから日々の着こなしを紹介するブログ『命短し恋せよ乙女★ 50代の毎日コーデ』を始め、あっこたんの愛称で親しまれる人気ブロガーに。
現在はInstagramで暮らしやファッションについて発信する。著書に『新大人の普段着』シリーズ(主婦と生活社刊)、『あっこたんの毎日が楽しくなる50~60代の手作り服』(ブティック社刊)など。
Instagram:@55akotan
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50代から始めたファッションブログを始め、現在はインスタグラム(@55akotan)や雑誌、著書で等身大のコーディネートを発信する金子敦子さん。60歳を迎え、「今が一番楽しい!」と語る金子さんに、暮らしや食、健康、前向きに過ごすために心がけている習慣を教わりました。
60歳になったら、やりたいことは「いつかやろう」ではなく「今やる」! 新しく始めた自転車で、身軽な暮らしはますます加速中。52㎡のコンパクトなマンションで、夫、20代の娘と3人で暮らすなかで鍛えられた持ち物のミニマム化の工夫には、これからの暮らしに役立つヒントがたくさん。
今日より明日がもっと楽しい! そんな軽やかな気持ちで人生のセカンドステージを“あっこたん”と冒険しましょう。