(『天然生活』2020年2月号掲載)
ハーブの香りに包まれて心と体を整える
心と体の中心に届いてストレスから解き放ってくれる、香りにはそんな力があります。京都・北山でハーブショップ「マカ」を営む、樫田幸枝さんは植物の香りを生かし、ハーブティーのブレンドや調香をしています。
「心地よいと感じる香りは人それぞれ、香りの好みはとてもパーソナルなものですよね。ハーブティーを楽しむことは、自分に関心を持つことにつながると思います」
![画像: アロマテラピーや調香を学んだ樫田幸枝さん。テーマをつくり、香りと味のバランスを取りながらハーブティーをブレンドする](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/f4de75b3ae88e39c05e3d4fe7831bb3ea3f9bd1b.jpg)
アロマテラピーや調香を学んだ樫田幸枝さん。テーマをつくり、香りと味のバランスを取りながらハーブティーをブレンドする
ブレンドによってリフレッシュもリラックスもでき、冷えの解消や風邪予防、食べすぎたときに消化を助けたり……と、さまざまな効能があります。
ハーブティーを楽しむことは、心と体を整える、自分のためのメンテナンスになります。樫田さんは疲れているときに、自然と飲みたくなるそうです。
「蒸気にのって香りが立ち上るので、マグカップで淹れる場合も必ずふたをして、香りを閉じ込めることが大事です。きれいな色にもいやされるので、ガラスのポットや広口のカップがおすすめですね。冬場は両手でカップを包んで、たっぷりと香りを満喫しています」
おいしい「ハーブティー」の淹れ方
熱湯を注ぐだけ、淹れ方はとてもシンプル。蒸気とともに立ち上る香りを楽しんで。
材料(2人分)
● 水 | 300〜400mL |
● ドライハーブ | 大さじ2 |
淹れ方
1 1人分大さじ1(2〜3g)をポットに入れる。
2 お湯を沸かして注ぐ。1人分150〜200mLを目安に。
3 蒸気にも香りが含まれるので、逃さないようにふたをして4~5分蒸らす。
4 最後の一滴までグラスに注ぎきる。
5 2、3煎目は熱湯を注ぎ、ふたをして1分ほど蒸らす。
ハーブティー基本の道具
茶葉を保存するときも、淹れるときも大事なのは、香りを閉じ込めること。ふたも茶さじも手元にあるもので代用できるので、気軽に始めて。
ガラスのティーポット
![画像1: 「ハーブティー」のおいしい淹れ方と“冬におすすめ”のハーブティー|ハーブショップmaka・樫田幸枝さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/c189b2a89c9bcbfa80ad86979100b278f69f6e92.jpg)
ハーブは色合いがきれいなので、中が見えるガラスポットがおすすめ。
こし器とふたが一体になっていて扱いやすい、キントーのティーポットを愛用。
ふた+ピッチャー
![画像2: 「ハーブティー」のおいしい淹れ方と“冬におすすめ”のハーブティー|ハーブショップmaka・樫田幸枝さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/46e322e3ce67719a84631f0fdf9a2a4c13cd162d.jpg)
広口のピッチャーは茶葉が扱いやすくて便利。蒸らすときは、お皿などでふたを。
「たまたまサイズが合ったバターケースのふたを使っています」
茶こしとカップ
![画像3: 「ハーブティー」のおいしい淹れ方と“冬におすすめ”のハーブティー|ハーブショップmaka・樫田幸枝さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/08df3662804dfb6a28cf399d4c6ae46eb34b7d5b.jpg)
チェコの陶芸家・マルティン・ハヌシュさんの小ぶりなカップを普段使いに。
「茶こしとぴったりサイズが合ったので、いつもセットで使っています」
茶さじ
![画像4: 「ハーブティー」のおいしい淹れ方と“冬におすすめ”のハーブティー|ハーブショップmaka・樫田幸枝さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/0a7acaeafe3ea4f165a2e1c71daf7c0627f070b9.jpg)
美しい佇まいの「ランプ」の川勝慶子さんの茶さじ。
「何gくらいすくえるかチェックしておけば、手元にあるお気に入りのスプーンを茶さじにできます」
保存缶
![画像5: 「ハーブティー」のおいしい淹れ方と“冬におすすめ”のハーブティー|ハーブショップmaka・樫田幸枝さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/94c68b3623e9f1f6527aa094abfbbaebb4913753.jpg)
ハーブティーは色がきれいなのでガラスの容器に入れたくなるけれど、遮光&密閉できる缶で保存。
偏りのないように茶さじで底から混ぜてすくう。
カップ
![画像6: 「ハーブティー」のおいしい淹れ方と“冬におすすめ”のハーブティー|ハーブショップmaka・樫田幸枝さん](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/16ca2250b80faf40214b0c67a2483253935728c9.jpg)
京都の陶芸家・清水やえさんにイメージを伝えてつくってもらったカップ。
「両手で包んで温かさを感じながら香りが楽しめる、冬にうれしいカップです」
冬におすすめのお茶
冬の寒さでこわばった心と体をやさしくときほぐすお茶ばかり。煮出さなくてもお湯を注ぐだけでおいしく味わえます。
ハーブティー
スロートコート
![画像: ハーブティー スロートコート](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/37551de03ed98cafde6531951cab2b7845781deb.jpg)
月桂樹やペパーミント、セージなどをブレンド。
気管支を守り、のどのイガイガや風邪予防に。ハーブティーの淹れ方で。
ハーブブレンドティー
サフィール
![画像: ハーブブレンドティー サフィール](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/bb8e357e57304477a2963b5f57aa36a68867470c.jpg)
奈良・月ヶ瀬産「つゆひかり」でつくった紅茶にミント、マロウなどのハーブをマカがブレンド。
5gの茶葉に300mLの熱湯を。
ジャスミンティー
小針
![画像: ジャスミンティー 小針](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/f219b34ae2e6688104aa8e3d2cd1822ccb09c928.jpg)
「キット」で取り扱う「サウスアベニュー」のお茶。
茶器を温め、5gの茶葉に150mLの熱湯を注ぎ、ふたをして30秒蒸らす。緊張をときほぐす香り。
薬草茶
焙煎大和当帰葉茶
![画像: 薬草茶 焙煎大和当帰葉茶](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2024/02/02/380db5249f7020697aaee191b20d0c9a0a0c065c.jpg)
冷えや婦人科系の悩みに効く生薬として根っこが使われる「当帰」の葉をお茶に。
茶葉2.5gに400mLのお湯を注いで。水出しも可。
<撮影/辻本しんこ 取材・文/宮下亜紀>
樫田幸枝(かしだ・ゆきえ)
ハーブティーのブレンドと、植物のエッセンスで香水をつくる調香を軸に活動。京都・北山でショップを営み、2020年5月、同じエリアで移転予定。ハーブティーは取り寄せ可。https://makaherb.com/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです