Q. 黒のブーツに頼っていた冬、春へ向かってどんな靴に変えていけばいいですか?
黒ブーツに頼ったスタイルに慣れすぎて、ブーツを履かないコーディネートがわからなくなってしまいました。
どんな靴に変えていくのがいいですか?
タイツはまだはいていたいです。
A. おすすめは、黒のスニーカー合わせです。
ブーツにお別れを告げるタイミングがやってきました。
決して、絶対にもう履いてはいけない!というわけではありません。
私も若いころは、真夏に、Tシャツ+ロングブーツのスタイルだったことがあったりもします。
いまも、ブーツで仕上げるスタイルが大好きなので、一年中履いていたい気持ちがあります。
でも、自分のなかに生まれる違和感には勝てないのです。
黒のタイツに黒のブーツを合わせるスタイルが冬の定番だった人に、春へ移行する最初の手段としておすすめしたいのは、黒のスニーカー合わせ。
ただし、真っ黒ではないスニーカーです。
ブーツの場合、真っ黒でも雰囲気をつくりやすいですが、スニーカーの場合、アッパーもソールも真っ黒だと重さを感じ、おしゃれに履きこなしにくいアイテムとなってしまうことが多くあります。
デザインでどこかに明るい色が入っているタイプが、履きこなしやすく、おすすめです。
左下のGERMAN TRAINERは、ベージュのガムソールが、コーディネートにメリハリをつけてくれますし、中央上のシューズは、白のステッチが効いていて、重たすぎない印象になり、そして、右下は、モノトーンの配色が雰囲気を軽くしてくれるスニーカーです。
ブーツ合わせのとき、くるぶしが出る着丈のスカートをはいていた方も多いのではないでしょうか?
フレアスカートや、ギャザースカートなど、裾にボリュームのあるスカートの場合、そのままスニーカーを合わせると、違和感があるはずです。
スカートの着丈は、気持ち長めに調整を。
動きのなかで黒タイツが見えてくることもあると思いますが、スニーカーと色がつながり、違和感はありません。
スニーカーの履き口が黒である限り、黒のタイツともつながりはしっかり生まれます。
ソールにボリュームのあるブーツを履いていた人は、同じくソールにボリュームのあるスニーカーを合わせることで、全体のバランスを崩さず、移行していくことができます。
次回は、春の服と靴の関係についてのご相談に、お答えしていきます。
【問い合わせ先】
◆セムインターナショナル
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◆ノヴェスタ ジャパン
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「おしゃれのABC」とは……
ちょっとしたコツで、ぐっとおしゃれに。
スタイリスト・植村美智子が、約25年の仕事を通して培ったコーディネートの経験とファッションの知識を生かし、季節ごとに陥りがちな、おしゃれの悩みを解決します。
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<スタイリング/植村美智子 撮影/山川修一>
植村 美智子(うえむら・みちこ)
大阪府吹田市出身。文化服装学院卒業。アシスタント経験後、1996年にスタイリストとして独立。雑誌、広告、タレントのスタイリングなどで幅広く活躍。2010年、ファッションコーディネートサービス「Liltin'(リルティン)」を立ち上げ、個人向けのコーディネートを開始する。ひとりひとりとじっくり向き合うことを大切にし、ファッションを楽しんでもらえることを目指したパーソナルスタイリングが人気を呼ぶ。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、電子書籍『「今の自分」に似合う服』(扶桑社)などがある。
Liltin' ファッションコーディネートサービス
https://liltin.com/
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