(『天然生活』2023年8月号掲載)
洗剤を減らして、掃除を楽に
「洗剤って、すべての掃除に本当に必要なのかな?」
森田わかなさんがそう感じ始めたのは、化粧品を減らしたことがきっかけでした。
ファンデーションをやめたら断然手間が減り、肌の調子もよくなった経験から、惰性で使っているものはないかと考えて、用途別に洗剤をそろえるのをやめたそうです。
あとあと苦労しないための、こまめな掃除
「そもそも汚れは、ついたその日が一番落ちやすいと思います。
ふくだけ、こするだけ、流すだけで落ちる汚れも、ためてしまうと強い洗剤を使わないと落ちなくなりますよね。
結局は、毎日こまめに掃除をするのがエコにつながるし、自分も楽です」
キッチンでは、道具を洗うのにたわしをよく使うと話す森田さん。スポンジやふきんも汚れが落としやすいものを選んでいます。
また、水まわりにおいては、カビや水あかを防ぐために、換気をすること、水滴を残さないことも、あとあと苦労しないための心がけです。
生分解性、量り売り、地産地消。エコで万能な「じもとの洗剤」
そのうえで、必要に応じて重曹やクエン酸を使ってきたのですが、2年前より、森田さんが住む神奈川県逗子周辺の夏みかんや松葉を材料にした「じもとの洗剤」をメインで使うように。
生分解性が高く、量り売りや地産地消といった環境への配慮もさることながら、これひとつで掃除から洗濯まで使えるため、ストレスフリーだと話します。
ルールを決めるのは苦手だという森田さん。重曹やクエン酸の分量はだいたいの感覚で薄めて、「じもとの洗剤」は専用ボトルの目盛りを目安に希釈しています。
「『じもとの洗剤』には、わが家の庭の夏みかんの皮も使われているんですよ。香りがいいから掃除をしていて気分がいいのと、『再付着防止剤』が入っているから、洗濯の場合にすすぎがほとんどいりません。
うちでは掃除用のふきんを濡れたまま放置せず、頻繁に交換するんですね。洗濯のすすぎがいらないと水も節約できるし、時間も短縮できるから、ふきん洗いも楽になりました」
〈撮影/星 亘 構成・文/石川理恵〉
森田わかな(もりた・わかな)
カンボジアの万能布クロマーをフェアトレードでプロデュースする、「クロマニヨン」主宰。毎月5日間、神奈川の葉山町一色にて、ギャラリーカフェ「HOUSE1891」をオープンしている。
https://krama100.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです