本の集められた小さな空間は、だれかにとっての大切な居場所になります。 暮らしの装飾家・ミスミノリコさんのお気に入りの書店「阿部久書店」を取材しました。
(『天然生活』2023年9月号掲載)
(『天然生活』2023年9月号掲載)
暮らしの装飾家・ミスミノリコさんの好きな書店
「阿部久書店」
明治20年創業の「阿部久書店」には、出羽三山の山岳信仰にまつわる古書から山形や東北の郷土史、鶴岡出身の藤沢周平さんの小説など、幅広く並びます。
お店に立つのは五代目の阿部さんとご家族。「歴史を研究している常連さんから、観光客まで、ゆっくりされる方が多いです。
昭和の婦人誌を部屋に飾りたい、コラージュに使いたいなんて方も。珍しい本が見つかると喜んでくださいます」
ミスミさんが好きな理由
旅行で山形にきたお客さまに「郷土本が置いてある本屋はありますか?」と聞かれて、迷わずおすすめするのが鶴岡山王商店街にある「阿部久書店」。ここにくれば城下町・鶴岡の歴史に触れられます
スタッフ・阿部 恩さんのおすすめの本
『つるおかおうち御膳 改訂令和4年版』
海の幸、山の幸に恵まれた鶴岡で受け継がれてきた郷土料理、行事食をまとめたレシピ集。
「ユネスコ食文化創造都市に認定されている鶴岡市のごちそうが、季節ごとに紹介されています。夏のおすすめは、大葉で味噌をくるんだしそ巻きです」
阿部久書店
住所:山形県鶴岡市山王町8-21
営業時間:9:30~19:00
定休日:元日
<イラスト/山元かえ 取材・文/石川理恵>
ミスミノリコ(みすみ・のりこ)
ディスプレイデザイナー、スタイリストとして活躍。現在は夫の故郷である山形県鶴岡市に移住し、ともにカフェ&セレクトショップ「manoma」を営む。『繕う愉しみ』(主婦と生活社)ほか著書多数。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです