(『天然生活』2020年8月号掲載)
アーユルヴェーダ式、スパイスとハーブで楽しむお茶時間
スパイスやハーブは、料理のアクセントになるだけでなく、健康の面でもさまざまな力を与えてくれます。
料理だけでなく、気軽に取り入れる方法として、お茶にして楽しむ方法や、お茶時間にぴったりなおやつのつくり方を、アーユルヴェーダ料理研究家の三浦麻貴さんに教えていただきました。
本記事では、スパイスがたっぷり入った風味豊かな「チャイ」と、フライパンで手軽につくる「シナモンクッキー」のつくり方を紹介します。
スパイスチャイのつくり方
ていねいに淹れると、香りや風味が驚くほど鮮明に、バランスのよいスパイスチャイに仕上がります。
2杯以上のときに便利な配分表も。
材料(1人分)
● 紅茶の茶葉(アッサムctc) | 3g |
● 水 | 120mL |
● 牛乳 | 100mL |
● きび砂糖 | 小さじ1~2 |
● シナモンスティック | 2cm程度 |
● カルダモン、クローブ | 各1個 |
● フェンネルシード | 小さじ1/3 |
※ お好みで、しょうがや黒こしょう、コリアンダーシードを入れてもおいしい。
つくり方
1 フェンネルシード以外のスパイスは、スパイスミルやすり鉢でたたいてつぶす。
2 小鍋に茶葉と水とすべてのスパイスを入れ火にかけ、中心までふつふつとしてきたら、強火から中強火にして2分間沸かす。
3 2に牛乳ときび砂糖を入れ強火にし、再び沸騰してきたら、ふきこぼれない程度に火を弱めてさらに2分間沸かす。
4 最後に強火にし2回泡が立つほど沸騰させる。茶こしでこしサーバーに入れ、ボウルなどを使い空気を含ませる作業を3回したらでき上がり。
たくさん淹れたいときは…
1人分の分量をそのまま人数分で増やしてしまうと、薄いうえにスパイスが効きすぎてしまい、バランスの悪いチャイになってしまいます。みんなで楽しみたいときは、配分表を目安にしてつくってみてください。
フライパンで焼くシナモンクッキーのつくりかた
インドでは、チャイを飲むとき、クッキーやビスケット、サモサやパコラといった、おやつ的なものを一緒に食べます。今回は牛乳との食べ合わせを考えて、塩を使わないクッキーに。フライパンで焼くのでお手軽です。
材料(約28個分)
● 全粒粉 | 200g |
● きび砂糖 | 100g |
● ギーまたはバター(食塩不使用) | 100g |
● シナモンパウダー | 小さじ1と1/2 |
つくり方
1 すべての材料をボウルに入れよく混ぜて、28個に分け、手のひらで丸める
2 手のひらでつぶして厚さ1cm程度の丸い形にする。(このとき生地がゆるく感じたら、冷蔵庫で10分ほど休ませる)
3 中火で温めておいたフライパンに生地を並べて、ふたをして弱火で7分焼く。片面が焼けたらひっくり返して、様子を見ながら同様に5~6分焼く。
※ 小さめのフライパンに6~7個間隔を空けて並べると焼きやすい。
スパイスの効果
● シナモン(セイロンシナモン)
アーマ(消化不良による未消化物や老廃物などの毒素)・鼻炎・咳・消化力減退に効く。殺菌作用があり、のどの浄化、風邪によい。体を温め、芳香剤にも。
〈料理/三浦麻貴 撮影/公文美和 スタイリング/阿部まゆこ〉
三浦麻貴(みうら・まき)
神戸女学院大学食物学科卒業。大手調理師学校広報部に勤務。その後結婚・出産を経て、2012年より日本アーユルヴェーダ・スクールにて学ぶ。現在はアーユルヴェーダ料理教室「キッチン anna」を運営。日本人の嗜好に合う和のアーユルヴェーダ料理を「アーユルごはん」で日々研究中。
https://www.ayurgohan.com/
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです