洗濯しても落ちないシミ汚れは「お湯」と「ブラシ」が効果的
カレーやパスタソース、ワインなど、うっかり付けてしまったシミは、家庭で簡単にきれいに落とすことができます。
シミを落とすのに最も大切なのが、「お湯を使う」こと。お湯だけで汚れや油を溶かすことができ、洗剤の洗浄力や漂白剤の効果を増大させます。水で落ちないシミ汚れも、お湯を使えば落とすことが可能。
また、ブラシを使うことでシミ汚れを剥がして落ちやすくなります。洗濯用ブラシがベストですが、なければ歯ブラシでも代用できます。ブラシで叩くことで洗剤や漂白剤が繊維の隙間に入り込んで汚れを落とします。シミが残ってしまっても、天日干しで消えることがあります。
シミが付いた時の応急処置
シミは時間が経つと落ちにくくなります。シミを擦って落したくなりますが、擦ると毛羽立って白っぽくなり、シミが落ちにくくなることもあるので、洗剤を付けて擦らないで押し当ててください。
シミを落とすポイント
●シミが付いたら、お湯と洗剤を直接付けて洗う
●洗濯しても落ちないシミは洗剤と酸素系漂白剤で落とす
●しみ抜きのポイントは、お湯&洗剤&ブラシで叩く擦る
1 ウエットティッシュや湿らせたハンカチを押し当ててシミを布に移す。(可能なら下に乾いた布を敷いて、上から湿らせた布を押
し当てる)
2 シミが残っていたら、少量のハンドソープや洗剤を付けて1を繰り返す
3 なるべく早く洗濯する
それでも落ちないシミの落とし方
1 シミにお湯(下部の湯温参照)をたっぷりかける
2 洗剤と酸素系漂白剤を付け、洗濯ブラシ(歯ブラシ可)で擦る・叩く
3 シミ部分が内側になるよう丸め、1時間程度おいてから洗濯する
4 日光が当たるところに干す(紫外線が色素を分解)
お湯の温度調整
● 白シャツ・白物(コットン) | 約60℃ | 洗剤+漂白剤 |
● 一般衣類・合成繊維100%(ポリエステル・ナイロン・アクリル) | 約40℃ | 洗剤+漂白剤 |
● 濃色衣類 | 約30℃ | 洗剤のみ(漂白剤不使用) |
本記事は『魔法の洗濯術』(コスミック出版)からの抜粋です
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クリーニング屋さんが教える「脱ドライ」の洗濯術
ダウン、フリース、セーター、フェイクレザー、スニーカー、スーツ、ワイシャツ、コート……これらの衣類などは全部、ご家庭の洗濯機で洗えるのです。直接肌にふれる衣類だからこそ、体にも自然にもお財布にもやさしい、水洗いのおうち洗濯がおすすめ。合成洗剤は使わない、サッパリした石けんの汚れ落ちや仕上がりは、魔法のように実感できるはず。
洗濯のプロだから知っている洗濯の真実。白栄舎クリーニング代表・茂木孝夫さんが30年以上続けている講演会で参加者から寄せられた洗濯のお悩みとその回答を惜しみなくフィードバックします。
〈撮影/古川 章 イラスト/吉田一裕〉
茂木孝夫(もぎ・たかお)
白栄舎クリーニング代表。30年前生協の「石けんと合成洗剤の違い」学習会をきっかけに石けんを使ったクリーニングに転換し、その後、書籍やテレビやラジオで紹介される。子が7人いて、第4子が重度のアトピー性皮膚炎だったため、洗剤や食品の安全性や環境問題に関心を持つようになる。生協や自治体を中心に「カラダにいい洗濯術」の講演を全国で150回以上行っている。著書に『家庭(うち)でできるカラダにいい洗濯術』(コスミック出版)。