• 体形が変わり、いままで似合っていたものが急にしっくりこなくなったり、何を着ればいいのかわからなくなったり。歳を重ねておしゃれの軸に迷ったとき、何を大事にすればいいのでしょうか? ファッションインスタグラマーの金子敦子さんに、いまの“自分らしい”装いについてお聞きしました。
    (『天然生活』2022年12月号掲載)

    色を味方に、“サイズ”からは自由に

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです

    インスタグラムや雑誌、本などで展開される自然体のおしゃれが話題の金子さん。

    「歳を重ねると、体形って変わってきます。そこで『どうにか体形を戻さなくちゃ』と焦りますが、とりあえず受け入れてみる。『よし、この体形で似合うものを探そう』って割り切ることもおしゃれを楽しむには、必要なことです」

    金子さんのモットーは“目立たず、沈まず”。普通だけどすっきりさわやかで、無理がない感じ。

    かわいらしい色やフォルムをポイント的に取り入れ、明るさと軽やかさをプラスするのが、年齢に寄り添いつつ、新しさを感じさせる着こなしの秘訣。

    また、少しでも細く見せようとダークカラーを選びがちですが、顔の近くには明るい色を。白やアイボリーなら間違いがないそうで、やさしいピンクもおすすめだとか。

    「あとは、SMLのサイズ表記にこだわらないこと。実際のサイズにこだわってみて。自分は身幅が何cmあればゆったり着られるのかを知っていると服選びが楽になります。私は身幅は60cm前後と決めています。サイズはものにより、Sのこともあるし、XXLになることもあります。幸い、いまはオーバーサイズが流行中。自分に心地いいサイズ感を見つけると、服選びが、より楽しくなりますよ」

    金子さんの「いまの自分らしさ」1
    羽織で縦ラインをアピールし、すっきりと

    画像: 金子さんの「いまの自分らしさ」1 羽織で縦ラインをアピールし、すっきりと

    「ギャザーがたっぷりのロングスカートが好き」という金子さん。

    「けれど、ギャザースカートは下半身がずどーんと見えてしまうなかなか手強いアイテムです。そこで、羽織ものをプラス。羽織が縦長ラインを強調してすらりと見せてくれます。コートは『ヨハク』の大きめサイズをセレクトしています。ピンクの甘さをごつめの靴で抑えて」

    襟は小ぶり&“抜く”ひと技

    画像: 襟は小ぶり&“抜く”ひと技

    羽織選びのこだわりは、襟。大きいとかっちり感が出すぎるから、小ぶりなものを。

    「ちょっとしたアクセントが、首まわりをすっきり見せてくれます。後ろをちょっと“抜く”と、首がきれいに見えますよ」

    金子さんの「いまの自分らしさ」2
    ゆったりデニムで体形をカバー

    画像: 金子さんの「いまの自分らしさ」2 ゆったりデニムで体形をカバー

    昔は身近だったのに、年齢を重ねると着こなしが難しくなるデニム。

    「最近のものはラインがゆったりしていて、むしろ私たちにも取り入れやすい存在になっています。ぜひ、再挑戦してほしいですね」

    おしゃれに見せるポイントは、合わせるアイテムの選び方。デニム以外は、カジュアル感を抑えるのがコツ。今回は、シルクブラウスと「バーバリー」の古着のコートを。

    複数持つなら、雰囲気違いを

    画像: 複数持つなら、雰囲気違いを

    着用しているのはワイドパンツ感覚で着られる「ツムグ」のデニム。ほかに、バルーンぽいシルエットの「アトリエ ナルセ」(右)、「オーディナリーフィッツ」など、着たときの雰囲気が異なるデニムを愛用。

    ロールアップは靴に合わせて

    画像: ロールアップは靴に合わせて

    “細いところはちゃんとアピール”が基本。だから、パンツの裾も、トップスの袖口も軽快にロールアップ。

    「とくにブーツのときは、シルエットがしっかり見えるようにいつもよりくるくるっと多めに巻き上げます」

    金子さんの「いまの自分らしさ」3
    色を加えておしゃれ偏差値と気持ちを上げる

    画像: 金子さんの「いまの自分らしさ」3 色を加えておしゃれ偏差値と気持ちを上げる

    明るい色をプラスするだけで、全体が垢抜けた印象に。

    「トップスやボトムにインパクトある色をもってくるのは、なかなか勇気がいります。でも、ストールやバッグなどの小物なら、気軽に取り入れられるのでは?」

    取り入れる数をふたつ以上にするのもおすすめ。

    「ひとつだけだと印象が弱いかもしれないので、ふたつか3つリンクさせると、面白味とリズムが生まれます」

    小物次第で、印象も一変

    画像: 小物次第で、印象も一変

    ベースは同じでも、小物の色を替えれば違う雰囲気に。

    「ストールはあくまでアクセントなので、大きく掛けずに小さめにキュッと巻きます」

    エコバッグは黒地に赤のロゴを効かせたものを選んでシックに。

    靴下なら、冒険も気軽

    画像: 靴下なら、冒険も気軽

    ボトムの裾からちらりとのぞくカラフル靴下は、おしゃれのさりげないアクセント。

    「かわいい色の靴下を見つけたら、とりあえず買っておきます。一番気軽に色を取り入れられる、失敗の少ないアイテムですよね」



    〈撮影/山川修一 取材・文/福山雅美〉

    金子敦子(かねこ・あつこ)
    東京都内で夫と娘さんとの3人暮らし。日々のコーディネートを自撮りでアップするブログが話題となり、人気ブロガーに。ファンからは“あっこたん”の愛称で親しまれる。著書に『新 大人の普段着』『新 大人の普段着 秋冬編』(主婦と生活社)など。
    インスタグラム:@55akotan

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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