• 10代から90代まで、幅広い層に愛用されている化粧品ブランド「ちふれ」。ブランド誕生時から一貫して、消費者が手に取りやすく、安心して使える商品づくりを続けてきました。そんなちふれの「ものづくりへの想い」をお聞きしたくて、天然生活編集部が「ちふれホールディングス」に伺ってきました。

    だれでも安心して使える化粧品を

    手軽に日常的に安心して使える化粧品。それが今年でブランド56周年を迎える「ちふれ」です。

    1947年に前身となる会社が創業。その後、1962年に「100円化粧品」を発売したことが、「高品質・適正価格」という現在につながるものづくりの姿勢の基本となっています。

    「当時、アメリカでは化粧品がドラッグストアで1ドルほどで売られているのに対して、日本では化粧品はまだまだデパートなどでしか買えない高級品でした。そこで、だれもが気軽に買える化粧品を提供しようと開発したのが、ちふれブランドの源流となる化粧品でした」と広報部部長の本井さんは語ります。

    画像: お話を伺ったのは、「ちふれホールディングス」広報部部長の本井沙織さん

    お話を伺ったのは、「ちふれホールディングス」広報部部長の本井沙織さん

    品質にこだわりながら徹底的にコストを抑えて1962年に誕生した100円化粧品。しかし、安かろう悪かろうと誤解され、数年は消費者に受け入れてもらうことができませんでした。

    転機となったのが、『暮しの手帖』の商品テスト企画で採用されたことです。ちふれの化粧品と百貨店で扱うコールドクリームの比較テストで、「高価な品にも引けを取らない品質」という結果に。「記事の反響は大きく、注目されるようになりました」と本井さん。

    ブランド誕生時の支えとなった“3つの方針”

    評判を知った全国地域婦人団体連絡協議会(全地婦連。現在の「全国女性団体連絡協議会」)から、「会員向けに商品を販売してほしい」と依頼されることになります。それが、1968年に誕生した「ちふれ」ブランドです。ネーミングは「全地婦連(ぜんちふれん)」の名にちなみ、「ちふれ」となりました。

    画像: ちふれのロゴ。全地婦連の初代会長で元参議院議員の山高しげりさん直筆による文字が使われている

    ちふれのロゴ。全地婦連の初代会長で元参議院議員の山高しげりさん直筆による文字が使われている

    このとき、ちふれは全地婦連と共に3つの方針を決めました。それが「適正な価格」「安全性を重視した製品づくり」「成分・分量の公開」です。

    いまでは法令で義務化されていますが、当時、自主的に「成分・分量」を公開するというのは、とても画期的なことでした。

    「それでも成分・分量公開に踏み切ったのは、『しっかりと成分を配合していることを証明する』『自分が使うものに何が入っているのか、消費者には知る権利がある』という考えがあったからです。以来、成分・分量の表示を続け、いまは配合目的・製造年月も公開しています」

    化粧品メーカーとして初めて「詰め替え化粧品」を発売

    ちふれでは環境にもいち早く意識を向けてきました。化粧品メーカーとしては初めて、スキンケアの「詰め替え化粧品」を1974年に発売。

    「オイルショックで資材(プラスチック)が入手できなくなったことをきっかけに、詰め替え化粧品を開発しました。限りある資源を有効に使うと同時に、それによって価格の値上げを抑えることもできました」

    画像: 発売当初のチューブタイプの詰め替え化粧品。化粧水、乳液、クリームなど10種類、25商品をラインナップ(画像提供:ちふれホールディングス)

    発売当初のチューブタイプの詰め替え化粧品。化粧水、乳液、クリームなど10種類、25商品をラインナップ(画像提供:ちふれホールディングス)

    その後「詰め替え化粧品」はこの他の商品にも幅広く採用。パウチタイプを取り入れて軽量化、詰め替えやリサイクルのしやすさにもこだわって改良をし続けています。

    画像: ベーシックなスキンケア商品と、パウチタイプの詰替用

    ベーシックなスキンケア商品と、パウチタイプの詰替用

    ちふれの詰め替え化粧品の中でも、特徴的なのが口紅です。口紅の詰め替えタイプはあまり聞いたことがないかもしれませんが、ちふれでは約30年前(1997年)から発売。

    別売りのケースに詰め替えるタイプにすることで、使用する資源の量を減らし、同時に製造コストを抑え、販売価格の維持に努めているそうです。

    画像: 詰め替えタイプの口紅と別売りのケースとの組み合わせは自由自在

    詰め替えタイプの口紅と別売りのケースとの組み合わせは自由自在

    CO2削減に取り組むのは企業の使命

    SDGsへの取り組みの一環として、CO2削減にも注力しています。そのひとつが、2022年から行っている全製品の「カーボンフットプリント」の公開です。

    カーボンフットプリントとは、つくって、使い、捨てるまでという商品の“一生”の間にどれだけCO2を排出するか数字で「見える化」したものです。

    画像: 画像提供:ちふれホールディングス

    画像提供:ちふれホールディングス

    カーボンフットプリントの計算は複雑なこともあり、化粧品メーカーで全商品のカーボンフットプリントを公開しているのは、いまはちふれだけにとどまります。

    「数字として見えることで、課題を把握して改善することができます。たとえば、陸上輸送ではCO2排出量の多いとされるトラック輸送から貨物列車輸送に切り替えたりもしています」

    環境への取り組みはほかにもあります。ペーパーレスや容器包装紙の削減、工場への太陽光パネル設置、さらには植物由来パッケージ採用なども。

    「ひとつひとつは小さなことですが、日々、積み重ねていくことで未来につなげていきたいと考えています」

    老若男女、あらゆる層に寄り添うブランドに

    品質や環境に誠実に向き合い、消費者が手に取りやすいものにこだわり続けるちふれ。スーパーやドラッグストア、一部のコンビニエンスストアなどですぐに買える身近さも、10代から90代という幅広い世代からの支持につながっているのでしょう。

    画像1: 老若男女、あらゆる層に寄り添うブランドに

    「実は、少し前のちふれは『年齢の高い方が使っている』『よく知らない』というイメージで語られることもあったと聞いています」と本井さん。

    そこで、2010年前後にブランド戦略を見直し、著名人を起用したCMでイメージの刷新を図りました。2020年には新しいブランドスローガン「くらしと、ともに。」を掲げ、そのスローガンとリンクしたブランドサイトは、デザイン性や使い勝手のよさで外部機関から三つ星評価を獲得。現在目指しているブランドイメージをじわじわと浸透させることに取り組んでいます。

    「消費者のみなさんにより愛されるブランドになるべく、これからもリブランディングに力を入れていきます」

    最近の例では、化粧水に片手で開けられるキャップの採用や、保湿シリーズだけでも4タイプある化粧水がわかりやすいように詰替用のパッケージを色違いで展開。いずれもデザインや使いやすさ、詰め替えやすさを追求しています。

    画像2: 老若男女、あらゆる層に寄り添うブランドに

    手頃な価格で、みんなに「安心」を届けたい

    今回、本井さんからお話を伺って感じたのは、自前の研究所や工場を持つメーカーとしての品質への自負と、手頃な価格で届けるという強い信念です。

    さらに、豊富な商品ラインナップ、男性でも手に取りやすいシンプルなデザインは、「くらしと、ともに。」家族みんなが安心して使える商品であることを実感させてくれます。

    「あらゆる年代、性別のみなさんに、長く使い続けていただけるブランドでありたいです」

    ものづくりへの想いがつまったちふれの商品を手に取りながら、本井さんはにこやかにそう語ってくれました。

    編集部の気になるアイテムはこちら!

    忙しい人の肌もいたわるオールインワンジェル
    「うるおいジェル」

    画像: 容量:103g 価格:1,100円 詰替用990円

    容量:103g 価格:1,100円 詰替用990円

    ちふれの豊富なラインナップの中でも人気なのが、1ステップでスキンケアが完了するオールインワンジェル。この9月に1品で6役から8役にリニューアル。

    「忙しい日々の中で、手軽にスキンケアをすませたいという方におすすめです」(本井さん)

    「時間がない朝にこれひとつあればよいというのは、ずぼらな私には気楽でうれしいですね。お値段も手頃なので、スリーピングマスクとしても気兼ねなく使えそう」(編集部・笠原)

    〈撮影/山田 耕司 取材・文/工藤千秋〉

    * * *



    This article is a sponsored article by
    ''.