ふるさと納税で届いた栗で、1日がかりの“栗尽くし”料理
ここ数年秋が短くなってきましたよね。季節の中で秋が一番好きな私としては、もう少し長く堪能したいなぁと思ってしまいます。
秋は気温が最適というのもありますが、やっぱり食べものが美味しいのがいいですよね。新米、さつまいも、栗、秋刀魚、秋鮭、日本酒のひやおろし。ああ、なんて魅惑的な響きなんでしょう。
残暑厳しい頃から気持ちは、いえ、胃袋は秋に向いていた私。早々とふるさと納税で栗を注文していたのですが、それが先日ようやく届きました。立派な栗が50粒ほど入っています。茶色のダイヤですね。例え下手くそ。
さあ、どうやって食べましょう。栗ごはんは絶対食べたい。あと渋皮煮もつくりたい。休みの日に下準備をするのをワクワクしながら待っていましたが、ふと思ったのです。これだけ立派な栗。皮が硬いんじゃないかしら? あえて無視していましたが、栗は皮を剥かなきゃ食べられないのよ。それをあなたがやるのよ?
はい。私はもう大人ですので、そこは駄々をこねず、簡単に剥ける栗剥き器をネットで購入しまして、準備万端。やる気満々の栗剥きの休日がやってきました。
まずは渋皮煮をつくるために鬼皮を剥きます。念のためお湯に一度つけてから、皮を剥きますが本当に鬼。想像以上に硬くて手や腕がパンパンです。そら見たことが。栗はこれが大変なんだよ。あ、なんだかテンションが落ちてしまいそう。
ならばここは新しい栗剥き器の登場よ。と道具を使いました。ところが慣れない道具のせいで、勝手が分からず渋皮ごと剥けてしまいます。
栗ごはん用の栗ばかり増えていくではありませんか。栗がたくさんで、さぞ美味しいだろうなぁ。なんていう余裕はありません。どうしたらこの鬼皮を上手に剥けるのよ! と半べそ状態に。
そしたらまさかです。ずっと使っていた、100円ショップで買ったシンプルな栗剥きナイフが1番するりんと剥けたのです。
新しい道具より使い慣れた道具。値段じゃない。100円ショップってすごい。シンプルに優るものなし。
無事に皮が剥ければこっちのものです。栗ごはんは炊飯器でセットして終わり。渋皮煮は何度か茹でこぼします。
さて1日がかりでつくった栗尽くし料理。子どもたちは全く食べませんでしたが、おかげで私はたっぷり食べることができました。
栗ごはんは少し残った渋皮の色でほんのりピンクに色づき田舎風に。美味しく仕上がりました。
渋皮煮も、これが人生で2度目の挑戦と思えばなかなかの出来かなぁ。もう少し渋皮の処理がうまくなるといいかなぁ。など反省も。
まだ20個ほど栗が残っています。次は何をして食べようか楽しみです。
今度は心に余裕を持って、韓国ドラマでも観ながら、100円ナイフで栗剥きを楽しもうと思います。
白鳥久美子(しらとり・くみこ)
1981年生まれ。福島県出身。日本大学芸術学部卒。2008年に川村エミコとたんぽぽ結成。10年、フジテレビ系『めちゃ2イケてるッ!』の公開オーディションで新レギュラーの座をつかみ一躍人気者に。コンビとしての活動に加え、テレビ、ラジオ、ドラマ、舞台など多方面で活躍中。趣味は、散歩、高圧電線観察、シルバニアファミリー。特技は、詩を書くこと。唎酒師(日本酒のソムリエ)の資格ももつ。