(『天然生活』2020年4月号掲載)
脇役から主役まで。優等生な「玉子」のおかず
玉子のおかずは、ひとつお弁当に入っているだけで、不思議とホッとする存在です。
「とくに春は、このやわらかな黄色が入っていると、うれしくなりますよね。小さいながらもおなかにきちんとたまってくれるし、味わいも食感もさまざまに変化するから、玉子はいつでも、お弁当のおかずとしては優等生です」
そんながんばり屋のおかずなのに、なぜだかいつも脇役扱い。
「その理由はきっと、手をかけなくても、ちゃんと形になってくれるから。火のとおりも早いし、忙しい朝にはもってこい。だからこそ、がんばりすぎずに、おいしいお弁当をつくるためには、玉子のおかずのバリエーションをいくつか知っておくととても役に立ちますよ」
卵ひとつに野菜をたっぷり混ぜたり、豚肉を巻いて甘辛に焼きつけたり。アイデア次第で、脇役イメージの玉子は、見事な主役に変身。
甘くてよし、しょっぱくてもまたよしの玉子のおかず。さあ、今日はどれを詰めて出かけましょうか。
揚げない玉子フライのつくり方
つくり方は、目からウロコ。さくさく衣がおいしいお手軽フライ。
![画像: 揚げない玉子フライのつくり方](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783328/rc/2025/01/06/d9cb58d8ba980d2cd71d273c9ac94bd50c874b56.jpg)
材料(1個分)
● 卵 | 1個 |
● パン粉 | 大さじ4 |
● 塩 | 少々 |
● 菜種油 | 大さじ1 |
つくり方
1 小さめのフライパンに油を熱し、一度火を止める。パン粉の半量を直径7〜8cmに広げ、上に卵を割り入れる。強めの中火にかけ、塩をふってから残りのパン粉をかぶせるようにのせ、ふたをして中火にして2分蒸し焼きにする。
2 ふたを開け、パン粉の縁が色づいていたら裏返す。裏面はふたなしで強めの中火で焼き色をつける。好みでソースをかけ、キャベツを添える。
〈料理・スタイリング/枝元なほみ 撮影/川村 隆 取材・文/福山雅美〉
枝元なほみ(えだもと・なほみ)
手に入りやすい食材でつくりやすく、それでいて新鮮なおいしさのあるレシピが好評。主宰する一般社団法人「チームむかご」の活動を通して、農業支援や地域おこしなどの活動を行っている。http://mukago.jp/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです