• 生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。猫が発する「好き」のサインについて。

    猫が発する「好き」の行動があります

    最初は1匹の猫から始まった猫との暮らしですが、今では気がつけば10匹の大所帯になりました。

    上は15歳になり、もう長い付き合い。名前を呼んだら嬉しそうに駆けつけてくれたり、寝転がったらのってきたり、と甘えん坊で、私や夫のことを大好きなのだと安心できます。

    でも、まだ1歳半の新米さんたちは、名前もいまいち分からない様子。私たちを家族だと思ってくれているのか、時々「?」が浮かぶことがあります。

    長ければ長いほど絆が深まっていく猫との生活。

    画像: 猫が発する「好き」の行動があります

    猫が伝えてくれる、信頼を意味する行動5つ

    では、猫は心を許してくれたとき、どんな行動をとってくれるのでしょうか?

    我が家の猫たちの「あ、今、この子は私を信じてくれているな」という行動をいくつかご紹介できればと思います。

    (1)すりすりしてくれる

    猫が、人や家具などにすりすりと頭や体をこすりつけるのは、「この人は自分のだぞ!」という愛情表現なのだそう。

    すりすりするためには、もちろん相手に近づかなければなりません。

    警戒心の強い猫がそばに来てくれるのは、それだけ心を許してくれているんですね。

    画像1: 猫が伝えてくれる、信頼を意味する行動5つ

    (2)なめてくれる

    我が家の猫たちは、なぜかお風呂上がりの私たちが大好き。きれいになった体をペロペロなめてくれます。他にも仕事をしているとパソコンデスクの前まで来て、顔を痛くなるほどゾーリゾーリなめてくれたり……。ひりひりするのですが、かわいくてがまんします(笑)

    これも、猫同士、親しい中であるほどするなめ合う習慣なので、心を許してくれているのだと思います。

    (3)お尻を向けてくれる

    目が覚めたら、目の前に猫のお尻がどーん、なんてことはありませんか?

    我が家の子たちは、みんな、どんなお尻の形をしているのか覚えてしまうほど、こっちに顔ではなくお尻を向けます。

    猫がお尻を向けるのは、その人に心を開いているからなのだとか。「この人に嫌なことをされる心配はない」という信頼のサインなのだそうです。

    画像2: 猫が伝えてくれる、信頼を意味する行動5つ
    画像3: 猫が伝えてくれる、信頼を意味する行動5つ

    (4)見つめてくれる

    逆に、こっちをじーっと見つめて、「何か用なのかな?」と思うこともあります。実はこれも猫の信頼のしるし。

    特に、目が合ったときに、ゆっくりとまばたきをするのは、絆が強い人に向ける愛情表現のひとつなのだとか。そんなときは、こちらも、ゆっくりまばたきをして、愛情のお返しをするといいでしょう。

    画像4: 猫が伝えてくれる、信頼を意味する行動5つ

    (5)じゃまをしてくる

    新聞や雑誌を開いていると、その上にどーんとのってきたり、パソコンの前にいるとキーボードを踏んできたり……。「もう~!」という猫の行動は、猫にとっては「じゃま」ではなく、「自分を見て」「かまって」のサイン

    私たちが自分以外に集中していることで、自分が一番じゃないんじゃないかとご不満を抱いているようです。

    困ってしまいますが、そんなときは、やれやれ……とめいっぱい愛してあげたいですね。

    他にも、「お腹を見せる」「ふみふみする」「後ろをついてくる」「視界に入ろうとする」など、猫はいろんなしぐさで、私たちに愛情と信頼を伝えてくれています。

    名前を呼んでも振り向いてくれない子でも、こんな行動をしてくれていたら、その子はちゃんと私たちを愛してくれていると安心できますね。


    画像5: 猫が伝えてくれる、信頼を意味する行動5つ

    咲セリ(さき・せり)
    1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。

    ブログ「ちいさなチカラ」



    This article is a sponsored article by
    ''.