(『天然生活』2021年4月号掲載)
前田京子さんに教わる、はちみつレッスン
はちみつのことをもっと極めて、暮らしに役立てたい。
イラストレーターの堀川波さんとはちみつの師・前田京子さんの授業を受けました。
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先生・前田京子さん
持ち前の研究体質を発揮し、はちみつの探求をしている。著書に『ひとさじのはちみつ』『はちみつ日和』(ともにマガジンハウス)がある。
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生徒:堀川波さん
イラストレーター、手工芸作家。はちみつが体にいいことは何となく知っているけれど、まだ暮らしに役立てられていない「はちみつ生活」ビギナー。
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生徒:編集S
前田さんの著書を読み、はちみつパワーのトリコに。「寝る前にはちみつをひとなめ」を続けて2年。もっといろいろなことに活用したく、はちみつ教室に入門。
はちみつは、はちが手間ひまかけてつくった「発酵食品」
編集S:はちみつが発酵食品だなんて驚きでした。
前田さん:はい!いい菌がたっぷり入った発酵食品なんですよ。
堀川さん:はちみつができるまでの流れを初めて知って、そのあまりの手の込みようにもびっくりです。
前田さん:みつばちにとって、はちみつは食料。それを自分たちで手間ひまかけてつくっているんです。材料を吟味して採ってきて、それに酵素を混ぜたり、濃縮させたり、タイミングを見てフタをして熟成させたり……。おいしくでき上がるのを待ってから初めて食べる。
堀川さん:人間が味噌をつくるみたいな感覚ですね。
前田さん:そう、まさにお味噌づくり! 性質も似ているんですよ。おいておく間にも発酵が進んで、色も少しずつ黒くなっていく。酸味やうま味も増えてきて、味もどんどん濃くなっていきます。
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〈監修/前田京子 イラスト/堀川 波 取材・文/鈴木麻子〉
前田京子(まえだ・きょうこ)
手づくり石けん、ナチュラルボディケアの魅力を世に広めた『お風呂の愉しみ』(飛鳥新社)の著者。持ち前の研究体質を発揮し、はちみつの探求も。著書に『ひとさじのはちみつ』『はちみつ日和』(ともにマガジンハウス)がある。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです