• 生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。手作りごはんのお話。

    いつものごはんに飽きてしまった猫たち。手作りごはんに挑戦してみた

    皆さんのおうちの猫ちゃんは、どんなものを食べているでしょうか?

    我が家は、メインはドライフード。お医者様に勧められたものを食べてもらい、時々、おやつに市販のウェットフードをあげていました。

    ところが、最近、なんだかいつものごはんに飽き気味に。

    お腹が減ればドライフードは食べるのですが、ウェットフードは欲しがるものの、いざあげてみると、「なんか違-う」「もっとおいしいやつがいーい」と食べが悪くなってしまいました。

    ウェットは絶対にあげなければならないものではありませんが、水分補給のためにも少しは食べてほしいもの。

    さて、どうしたことか……と思ったときに、思い出したのが、かつて何かで読んだ「猫の手作りごはん」。

    ささ身のレシピに挑戦

    人間の食べる食材で、猫用にごはんを手作りするというものなのですが、正直、こんなの食べてくれるのかな? というのが本音でした。

    ですが、ものは試し。

    たまたまささ身があったので、猫の手作りごはんのレシピを調べ、一度作ってみたのです。

    画像: ささ身のレシピに挑戦

    入れたものは……

    ・ささ身 1本

    ・キャベツ 1枚

    ・にんじん スライス3枚程度

    ・かつおぶし ひとつまみ

    ・塩 ひとつまみ

    かつおぶしと塩は、レシピではもう少し多めでしたが、あまり取り過ぎも良くないと思い減らしました。

    これらをみじん切りにして、200ccほどの水で茹でます。そのスープごと一緒に食べてもらうのが、第一回我が家の猫の手作りごはんでした。

    猫たちの反応は……

    実際あげてみると……すごい食いつき!

    全員が、なんだなんだと集まってきて、においをフンフン。おいしそうに食べ始めました。

    もう、感動です。

    画像: 猫たちの反応は……

    私はお料理が大好きで、夫や近くで暮らす母のために、時々凝った料理を振る舞う会を開催したりするのですが、まさか、猫にまで手作りのごはんを楽しんでもらえるなんて!

    今までにない満ち足りたしあわせな気持ちになりました。

    ドライフードは総合栄養食ですので、やはり日々の栄養を摂取するためには食べてもらいたいものです。

    手作りごはんのいいところ

    ですが、たまのおやつに手作りごはんは、こんないい効果があるそうです。

    (1)無添加のごはんをあげられる

    (2)食事から水分を補給できる

    (3)体調や好みに合わせたごはんを食べてもらえる

    (4)コミュニケーションになる

    画像: 手作りごはんのいいところ

    作る時に気をつけたいデメリット

    ただし、手作りごはんだけだとデメリットもあります。

    (1)栄養管理が難しくなる

    (2)手間がかかる

    (3)日持ちがしない

    (4)与えてはいけない食材をしっかり知らなければならない

    こうした点を注意しながら、だいたい週に1回程度の割合で、「楽しむ」をテーマに手作りごはんにチャレンジしてみてもいいかもしれません。

    かわいい愛猫との「食のふれあい」。

    我が家は続けていけたらな、と思っています。

    画像1: 作る時に気をつけたいデメリット

    画像2: 作る時に気をつけたいデメリット

    咲セリ(さき・せり)
    1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。

    ブログ「ちいさなチカラ」



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