調理をする場だからこそ、できるだけナチュラルで安全な素材で掃除をしたい台所。住生活ジャーナリストの藤原千秋さんに、ナチュラル素材の洗浄剤のひとつ「重曹」の性質や効果的な使い方を教わります。
(『天然生活』2019年11月号掲載)
(『天然生活』2019年11月号掲載)
汚れと洗浄剤の性質を知れば効果的な使い方がわかる
重曹やクエン酸など、人や環境にやさしいといわれるナチュラル素材の洗浄剤。
毎日料理をつくる台所の掃除に、それらは何ものにも代えがたい安心感があります。
「まず、いろいろな汚れと洗浄剤の液性を知ることから始めましょう。汚れ落ちの仕組みが理解できます。液性とは、酸性やアルカリ性のこと。汚れと洗浄剤は、真逆の性質のものを組み合わせることで汚れがゆるまり、落とすことができます」
そう教えてくれたのは、住生活ジャーナリストの藤原千秋さん。
進化するナチュラルクリーニングを学んで、台所を無理なく、心地よく掃除していきたいですね。
重曹の性質と効果的な使い方
「重炭酸曹達(ソーダ)」の略称。炭酸水素ナトリウム。弱アルカリ性を示す。
レンジまわりなどの油汚れを溶かしますが、その力は弱め。
粒子が細かく、水に溶けにくい性質を持ち、こげなどに直接振りかけてこすれば、研磨剤としても活躍。
「工業用があれば十分ですが、口にするものを扱う部分には食用を選んでも」

重曹の性質:弱アルカリ性
重曹が効果を発揮する汚れ:酸性の汚れ
〈こんな汚れに効果的〉
- 油汚れ
- 手あか
- 皮脂汚れ
- 生ごみ臭
- 腐敗臭(食べ物のカス)

〈監修/藤原千秋 取材・文/秋山香織 イラスト/にしごりるみ〉
藤原千秋(ふじわら・ちあき)
All About「家事・掃除・住宅」ガイド。住まいまわりの記事の執筆などで活躍。3児の母。共同監修『人生が整う家事の習慣』(西東社)などがある。
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです