(『天然生活』2019年11月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
DIYのコツは“できることから気軽に”
はじめは長女と3人で暮らし始めた家でしたが、長男、次男と家族が増えるに従い、少しずつ変化してきました。
「大きな鍋や蒸し器の収納場所をつくったり、作業台も朝ごはんを食べるダイニングテーブル代わりになったり」(京子さん)
何か不満があれば、DIYですぐに改善するのが曽田さん流。作業台も、長女がまだ小さかったころ、角に頭をぶつけてしまい、丸くカットしました。

「わざわざデザインするのは嫌だし、しようとしても形を決めるのは難しいですが、頭をぶつけないということを考えると、おのずとこの形になりました」(耕さん)
段ボールから始まった曽田さん宅の台所づくり。DIYのコツは、おおごとにせず、できることから始めることだとか。
「海外の高いペンキとか、おしゃれなフックとかも素敵ですよね。でもまずは、簡単に手に入るペンキとか、釘をフック代わりにするとか、気軽につくってみることをおすすめします」(京子さん)

「仮」でつくってみて、気に入ったら本格的にすればいいのだと。
ずっと改善を続けてきて、現在の台所は、ほぼ納得のいく形になっているといいます。
「ハード面はほぼ整ったので、これからは自分が使い方を工夫して、もっと使いやすい台所にしていきたいと思っています」(京子さん)
〈曽田さんに教わる簡単・お手軽DIY〉
釘やねじの穴を、軽量紙粘土で埋める
DIYをする過程でできてしまう釘跡や、ねじの穴。白い壁にぽつぽつあるのが気になるときに便利なのが、軽量紙粘土。
「手に取ってさっと埋めるだけで、目立たなくなります」

曽田さんの「DIYの必需品」
コード式のインパクトドライバー
先端の部品を替えて、穴あけやネジ締めができる。
「数千円程度のもので十分。充電式もありますが、外で使わない限り、パワーがあって軽いコード式がおすすめです」

ふたを開けてすぐ塗れる
ペンタイプの塗料
白がベースカラーの曽田さん宅の台所。汚れたところやペンキがはげたところには、ペンタイプの塗料を塗ってささっと修繕。
「気がついたときに手軽に塗れて便利です」

〈撮影/小禄慎一郎 取材・文/長谷川未緒〉
曽田京子(そだ・きょうこ)
革作家。靴メーカーで働いているときに、靴作家の耕さんと出会い結婚。高校2年の長女、小学6年、4年の長男、次男と5人暮らし。革を用いた作品を発表している。