• 生きづらさを抱えながら、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていた咲セリさん。不治の病を抱える1匹の猫と出会い、その人生が少しずつ、変化していきます。生きづらい世界のなかで、猫が教えてくれたこと。猫と人がともに支えあって生きる、ひとつの物語が始まります。春到来で、花粉の季節。咲さんの対策は?

    人がつらい花粉の季節。猫はどうなんでしょうね?

    日に日に暖かくなって、いよいよ春!といった感じですね。

    猫たちも、どんどん活動的になり、冬の間は床暖房でゴロゴロしていたのが、パソコンの前で仕事をする私のじゃまをしてくるようになりました。

    とはいえ、気持ちも上向きになる季節ですが、「あれ」がやってくる季節でもあります。

    そう。「花粉症」。

    人間でも、わりと多くの方がこの症状に悩まされているかと思うのですが、はたして猫に花粉症はあるのでしょうか?

    調べたところ、医学的に言うと「猫に花粉症というものは、ない」のだそうです。

    ですが、同じく猫と暮らす友人たちと話していると、共通してこんな話題が。

    「この時期になると、猫がくしゃみをしない?」

    「なんだか、目やにが出てるんだけど……」

    「体をかゆそうにしてる姿をよく見るよ」

    ん? それって、まさに花粉症の症状のようではないですか。

    画像: 人がつらい花粉の季節。猫はどうなんでしょうね?

    猫もムズムズしているその理由は……

    そこでさらに調べていくと、猫に花粉症はないものの、「花粉によるアレルギー」というものが存在するそうなのです。

    ワンちゃんに比べて、猫はほとんど完全室内飼いが多い時代ですので、花粉に触れる機会も少ないのですが、やはり家族が外出すると持ち帰ってしまうことがあります。

    その花粉に反応して、アレルギー症状が出てしまうのだとか。

    花粉自体に症状を起こさせる毒性はないのですが、体が過剰に反応してしまうことで、こんな症状が現れる場合があります。

    ・かゆそうにする

    ・目やにが増える

    ・目の周りの皮膚が赤くなる

    ・涙が出る

    ・くしゃみ、鼻水

    ・咳

    画像: 猫もムズムズしているその理由は……

    あまりにひどい時は、病院に行って、対症療法になりますが治療をしていただくことができますし、万が一、花粉ではない病気だった場合も、それを知ることもできるので安心かもしれません。

    花粉の季節は室内のほこりにも注意!

    また、家族として気をつけてあげたいのは、「部屋をなるべくきれいにしておくこと」。

    花粉だけでなく、ほこりなど、様々なものに敏感になってしまう時期ですので、いつもは平気な子がアレルギー症状を起こしてしまいがち。

    掃除機ももちろんですが、できるなら水拭きをしてアレルギーの起こりにくい環境を作ってあげたいですね。

    ……なんて言いながら、なまけものの私はついつい完全なお掃除は手を抜きがち。

    そんなときは手元にウェットティッシュを用意しておいて、ほこりがあったら、さっと拭き取る……を習慣づけるだけでもグッド。

    気にしすぎると家族のほうもストレスになって、免疫力も下がってしまうのでほどほどに。

    ちょっとの工夫で、人間も猫もアレルギーに悩まされない快適な春を楽しみましょう。

    画像1: 花粉の季節は室内のほこりにも注意!

    画像2: 花粉の季節は室内のほこりにも注意!

    咲セリ(さき・せり)
    1979年生まれ。大阪在住。家族療法カウンセラー。生きづらさを抱えながら生き、自傷、自殺未遂、依存症、摂食障害、心の病と闘っていたところを、不治の病を抱える猫と出会い、「命は生きているだけで愛おしい」というメッセージを受け取る。以来、NHK福祉番組に出演したり、全国で講演活動をしたり、新聞やNHK福祉サイトでコラムを連載したり、生きづらさと猫のノンフィクションを出版する。主な著書に、『死にたいままで生きています』(ポプラ社)、『それでも人を信じた猫 黒猫みつきの180日」(KADOKAWA)、精神科医・岡田尊司との共著『絆の病──境界性パーソナリティ障害の克服』(ポプラ社)、『「死にたい」の根っこには自己否定感がありました──妻と夫、この世界を生きてゆく』(ミネルヴァ書房、解説・林直樹)、『息を吸うたび、希望を吐くように──猫がつないだ命の物語』(青土社)など多数ある。

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