(『天然生活』2024年5月号掲載)
村椿さんが義母の内藤さんから学んだ3つのこと
母から学んだこと01
かっこつけずに楽しくやる

赤いログハウスは、内藤さん、鎌田さん夫妻が金・土・日のみ不定期オープンしているショップ「HAND & SOUL」。鎌倉駅から徒歩15分の場所にある
内藤さんは9人兄姉の末っ子で、「おみそ」のように育ったゆえにか「自分を大きく見せることがないんです」と菜文さん。
お客さんには好きな器に一品のせておもてなしをする、部屋は片づいていなくても好きなコーナーをつくるなど「ざっくばらんに楽しむことの天才です」
母から学んだこと02
家族は明かりをいっぱいつけて待つ

鎌田さんは、海に流れ着いた流木や廃材を使って、ライトの作品をつくっている。自宅にも鎌田さん作のライトがいくつかあって室内を照らしている
「実家では、使ってない電気は消すようにいわれていたので、ママに『電気をいっぱいつけておきなさい』といわれたときは、びっくりしました。家族がその明かりを目指して帰ってくるなんて、素敵な考えだと思ったので、わが家もせめて玄関だけは電気をつけています」
母から学んだこと03
自分にも人にも出し惜しみしない

内藤さんの人形作品。内藤さん家族は皆ものづくりをするので、菜文さんも影響を受けている

菜文さんが自費出版した手製の文芸書
内藤さんは、人に対しても、自分の作品づくりに対しても、常に全力で向き合っています。
「周りにいる人は、ママからたくさんの愛情をもらっているし、作品づくりのねばり強さは見事です。どちらもけっして重くはなくて、自然にあっさりとそうしている。だから憧れます」
〈撮影/山田耕司 取材・文/石川理恵〉
村椿菜文(むらつばき・なあや)
結婚して内藤三重子さんの義理の娘に。著書に『内藤三重子さんのこと』(アノニマ・スタジオ)、共著に『まいごのビーチサンダル』(あかね書房)があり、詩や文章を書くこと、朗読会を続けている。湘南ビーチFMでパーソナリティを務めるほか、江戸川区・浦安市のローカルフリーマガジン「AELDE」でエッセイを連載。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです