(『天然生活』2019年12月号掲載)
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです
優子さんの片づけルール 01
“飾ってしまう”を楽しむ
ディスプレーをするように、好きな物を並べて整える。
大切に使う気持ちが高まり、出し入れの動作もいとおしくなります。
小上がりスペースに好きなものを
玄関を入って右側にあるスペースは、大きな窓から見える緑の効果もありゆったりと過ごせる場所。
アンティークのガラスの棚にカップや急須など、お気に入りの物を収納。
古い物がもつ質感や味わいも大切にしている。

お気に入りのカップを並べて
キッチンの作業台奥のすき間を活用したスペースには、とくに好きなカップ類を並べて見せる収納に。
透明の仕切りがあるから調理中の油やほこりがつく心配はなし。
常に目に触れるのがうれしい。

色や素材をしぼって飾る
2階へ続く階段を生かしたワークスペース。
白い大きな棚は収納力があり、半分はディスプレー、もう半分は実用的にと使い分け。
白をベースに黒、ベージュ、茶の物を選ぶと統一感が生まれる。

ディスプレーにもなる収納法
洗面所にある井藤昌志さん作のシェーカーボックスにはアクセサリーを収納。
「重ねたときの美しさも気に入っていて、アクセサリーを選んだりつけたりする時間も楽しくなります」

優子さんの片づけルール 02
“入る分だけ”が基本ルール
スペースには限りがあるから、物の量の見極めはきっちりと。
むだがなく、全体がほどよく見渡せる風通しのよい量を目指して。
衣類は少数精鋭。着る物だけを
2階の寝室にあるクローゼット。左は優子さん、右はご主人と子どもの物。
パッと見て全体量を把握でき、ゆとりもある。
「本当に着る物だけを残し、新しい洋服を購入したら着ていない物は手放します」

タオルは引き出しに入るだけ
洗面所の引き出しひとつ分がタオルスペース。
ハンドタオルとフェイスタオルは、ここに入る分だけで家族5人分をまかなう。
毎日洗濯をして、乾いたらすぐにしまうから、余分なストックは不要。

子どもの衣類はワンシーズンで
成長期の子どもはサイズアウトするスピードも速いため、基本的に洋服はワンシーズンごとに買い替え。
ストックは少なめにして、お気に入りの物をとことん着倒すようにしているそう。

子どもの制作物は最低限だけ
おもちゃや制作物など、際限なく増えてしまう物は意識的に数を見直すように。
手紙入れの赤いポストは、数年前の優子さんの誕生日に長女がつくってくれたという思い出の品。

優子さんの片づけルール 03
探さない、迷わない収納
どんなに小さい物も定位置を決めて元の場所に戻すことを徹底。
「あれ、どこいったかな?」とならず、むだな動きも生じません。
掃除道具はスタンバイさせておく
アルコールや重曹、クエン酸などは同じスプレーボトルに入れてラベリング。
キッチンと床下収納をつなぐ扉を開けてすぐのところに収納していて、使いたいとき、すぐに取り出せる。
この統一感と瞬発力がやる気もアップさせる。

ほどよい量を細かく仕分け
毎日使う家族のカトラリーはそれぞれトレイに分けて収納。
ぎちぎちに入れるのではなく、全体が見渡せる量だと家族のだれもが出し入れしやすい。
輪ゴムやゆで卵を切るための糸など、こまごました物も専用の場所を決めてある。

トレイにのせてグループ化
お茶セットやドライブルーベリーなどの朝食セットは、シェーカーのトレイ+竹かごに入れて調理台の上に。
トレイに載せるだけで一体感が生まれて、バラバラした印象がなくなる。
かごは布をかけて目隠し+油汚れも防止。

見えないところこそ整理整頓
階段下のスペースを利用した広い床下収納がキッチンのパントリー的な役割を果たす。
食材のストックや使用頻度の低い調理道具、味噌や梅干しなど手仕事の物、子どもたちの習い事の道具などを、用途ごとに整理整頓している。

〈撮影/松元絵里子 取材・文/結城 歩〉
優子(ゆうこ)
神奈川県内で自宅を貸しスペースとして展開するほか、器や雑貨のスタイリングの仕事などを行っている。小学生ふたりと未就学児の3人の母でもあり、仕事と家庭の両立であわただしくも充実した日々を過ごしている。