(『天然生活』2022年11月号掲載)
台風前後にやっておきたい、網戸の掃除
網戸の掃除というと、年末の大掃除を思い浮かべる人も少なくないでしょう。住んでいる環境によっても汚れの度合が違いますが、一般的には年に3回くらいが掃除の目安といわれています。
とくに夏は、窓を開けて網戸で過ごすことが多く、汚れやすい季節。台風シーズンの前後に、夏の汚れをきれいにしておきたいものです。
また、この時季に網戸掃除をするメリットがもうひとつあります。そもそも汚れは、温度が高いほうが落ちやすいもの。
網戸につく汚れは、ほとんどがほこりや泥。これらは、基本的に水だけで落とせます。排気ガスの多い場所や台所など、油汚れのある網戸は重曹水を使って。寒い年末より、楽に汚れが落とせます。
汚れは、外側と内側の両方から付着し、細かい網の目の中にも入り込んでいます。片側からふいて圧力がかかるとたわみの原因になるので、外と内の両方をクロスで挟むようにして、しっかりふくのがポイントです。
まず、バケツに水または1%の重曹水(40℃以上のお湯2Lに対して重曹大さじ1強が目安)を用意。マイクロファイバークロスを10~20枚用意し、汚れたらどんどん新しいものに替えられるようにしておきます。
水または重曹水に浸して軽く絞ったクロスを両手に持ち、網戸を両側から挟むようにして、上から下に向かって同じ力で汚れをふき取ります。同じクロスで網戸の枠もきれいに。いずれも二度ぶきは不要です。使ったクロスはまとめて洗濯機で洗濯を。

網戸の両側から2枚のクロスで挟みながらふき取る。左右半分ずつ、両方向から
小さな窓の網戸は外して、ホースで水洗いをするのも簡単な方法です。
このときも水圧がかからないように、やさしく水をかけるようにします。落としきれない汚れは、重曹水に浸したクロスで同じようにふき取ります。
ホースの水が使えない場合は、新聞紙の上に網戸を置き、圧がかからないように、上からやさしく重曹水でふき取ってください。

〈イラスト/須山奈津希 取材・文/工藤千秋〉
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)
ナチュラルクリーニング講師。北里大学衛生学部化学科卒業後、化学薬品企業に就職。自身と子どものアトピー体質をきっかけに、掃除や洗濯、洗剤を科学的に解説する「ナチュラルクリーニング講座」をスタート。著書に『ナチュラルおそうじ大全』『ナチュラルおせんたく大全』(ともに主婦の友社)など。
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです