• 料理家の野口真紀さんに、夏野菜を味わうピクルスと、アレンジレシピ2つを教わりました。さんさんと降り注ぐ太陽の恵みがぎゅっと詰まった夏野菜を、ピクルスにして楽しんでみませんか。梅雨時季の梅仕事で使った氷砂糖がキッチンに残っていたら、ピクルスづくりに活用するのがおすすめです。

    氷砂糖と夏野菜たっぷりの食卓で、夏バテ予防と疲労回復を

    日常の料理づくりに氷砂糖が欠かせないという野口真紀さん。

    氷砂糖は雑味がなく、すっきりとした味だから食材の風味が活きるんです。煮ものに使ったり、しょうがのシロップを漬けたりと活用中。結晶が大きいから計量もしやすいし、少しずつ溶けて素材の味を引き出してくれる、頼れる存在です」

    画像: 氷砂糖と夏野菜たっぷりの食卓で、夏バテ予防と疲労回復を

    今回は、氷砂糖のクリアな味と色を活かして、夏野菜のピクルスをつくります。

    「氷砂糖でピクルスをつくると、にごりのない液色になります。漬け込んだあとは野菜の自然な色が出てきて、びんを眺めるのも楽しいひとときです」

    夏野菜は水分とカリウムやビタミンを豊富に含むものが多く、夏の脱水症状やむくみの解消にも役立ちそうです。夏野菜のピクルスは、氷砂糖の糖分とお酢のクエン酸がもつ疲労回復効果が期待できて、夏バテ予防のひと品に。

    「氷砂糖とお酢の効果で日持ちもするので、時間があるときにまとめてつくっておくと、日々の料理がぐっと楽になりますよ」

    氷砂糖を使った
    夏野菜のピクルスのつくり方

    画像: 氷砂糖を使った 夏野菜のピクルスのつくり方

    みずみずしい夏野菜に氷砂糖のピュアな甘味とお酢の酸味がしみ込んだピクルスは、食卓をカラフルに彩り、浅漬けのように楽しめます。

    「夏野菜は数種類を組み合わせると、ピクルス液に風味が移ってよりおいしくなります。だから冷蔵庫に少しずつ余った野菜があれば、ピクルスづくりのチャンス。苦味のあるゴーヤや香りの強いみょうがなども、ピクルスにするとくせがやわらぎます」

    ピクルス液には水を加えず、その代わりに野菜をたっぷりと入れて漬け込むのが野口さん流。氷砂糖が野菜の水分を引き出す役割をするので、塩は少量で大丈夫。

    「そのまま食べてもおいしいし、料理に使うと味付けをしながら野菜をたっぷりとれるのもうれしいですよね。ピクルスをきざんでドレッシングに加えるのもいいですよ。マヨネーズとゆで卵に混ぜれば、簡単タルタルソースにも。サンドイッチに添えたり、ワインのおつまみにしたり、いろいろと楽しんでください」

    材料(約1L分)

    画像: 材料(約1L分)
    <夏野菜>
    ・きゅうり2本
    ・セロリ1本
    ・パプリカ1個
    ・ゴーヤ1本
    ・ズッキーニ(小)1本
    ・みょうが6個
    <ピクルス液>
    ・氷砂糖60g
    ・塩小さじ1/2(約3g)
    ・米酢1カップ(200mL)
    ・ローリエ2枚
    ・黒こしょう(粒)大さじ1
    ・赤とうがらし(お好みで)1本

    ※材料の野菜は一例です。好みの野菜3〜6種(1L分)を組み合わせてお楽しみください。

    基本のピクルス液の分量 3:10(氷砂糖:酢)+塩少々

    下準備

    ● 保存容器を煮沸消毒またはアルコール消毒する。
      ※ジッパー付き食品保存袋等を使ってもよい。

    つくり方

     鍋にピクルス液の材料をすべて入れ、中火にかける。氷砂糖が溶けたら火を止め、そのままおいて冷ます。

    画像1: つくり方

     きゅうりは2cm幅、ズッキーニは1cm幅に切る。セロリは葉を取り除き1cm幅の乱切り、パプリカは3cm幅に切る。ゴーヤは縦半分に切ってわたを取り、5mm幅に切る。みょうがは縦半分に切る。

    画像2: つくり方

     保存容器(または保存袋)にを入れ、を注ぎ入れる。

    ※野菜の水分が出るので、容器の上までピクルス液が入らなくてもよい。冷蔵庫でひと晩おいて、味をなじませる。

    画像3: つくり方

    保存期間:冷蔵庫で約5日間保存可能

    野口さんのひと工夫

    ●ピクルス液には水や白ワインを加えない方が日持ちする。
    ●酢は酸味がやわらかな米酢がおすすめ。まろやかな味になり、料理のアレンジがしやすい。

    ※写真の容器の容量は材料の約1/2量です。実際には同容器2個分の分量をつくることができます。

    夏野菜のピクルスを使ったアレンジレシピ①
    さけとピクルスの混ぜ寿司のつくり方

    画像: 夏野菜のピクルスを使ったアレンジレシピ① さけとピクルスの混ぜ寿司のつくり方

    甘酸っぱいピクルスは、ちらし寿司の具材にもぴったり。夏野菜のシャキシャキとした食感を残す程度の厚みに切り、寿司めしに混ぜ込めば、ヘルシーなサラダ風お寿司ができ上がります。

    寿司酢にも氷砂糖を使い、すっきりとした味わいに。さけの代わりにあじなどの干物を使ってもおいしくつくれます。野菜と魚、ごはんが同時にとれて、夏にうれしいひと品です。

    材料(4人分)

    ● 米2合
    ● 寿司酢*大さじ4
    ● 甘塩さけ3切れ
    ● 夏野菜のピクルス1カップ分
    ● 白ごま大さじ2
    ● いくら(お好みで)適宜

    *寿司酢のレシピ(つくりやすい分量・約4合分、市販の寿司酢でもよい)

    酢1/2カップ、氷砂糖40~45g(大さじ3相当)、塩大さじ1/2、昆布5cmを鍋に入れ、中火にかけて溶かす。

    冷蔵庫で約2週間保存可能。余った分は酢のものやドレッシングなどにも使える。

    つくり方

     米は通常の水加減で炊飯する。熱いうちに飯台やボウルに移し、寿司酢を加えてしゃもじで切るように混ぜる。

     甘塩さけはグリルで焼き、骨を取り除いて身をほぐす。ピクルスは水けを切って薄切りにする。

    画像4: つくり方

     を加えて全体を混ぜる。白ごまを散らし、好みでいくらを飾る。

    夏野菜のピクルスを使ったアレンジレシピ②
    揚げささみのピクルスマリネのつくり方

    画像: 夏野菜のピクルスを使ったアレンジレシピ② 揚げささみのピクルスマリネのつくり方

    粗くきざんだピクルスで揚げものをマリネするひと皿です。酢漬けの文化をもつ北欧をイメージして、サワークリームとディルを添えて。

    ハーブのさわやかさとサワークリームのコクがピクルスと好相性。ささみは火の通りが早いので、時短で調理できるのも夏にうれしいポイントです。

    よく冷やした白ワインや、すこし酸味のある食事パンがよく合う、夏らしい料理。涼やかな夏野菜を楽しんでください。

    材料(4人分)

    ● ささみ5本
    ● 夏野菜のピクルス1カップ分
    ● ディル1~2束
    ● サワークリーム適量
    ● オリーブオイル適量
    ● 小麦粉適量
    ● 揚げ油適量
    ● 塩、こしょう各少々

    つくり方

     ささみは一口大のそぎ切りにする。塩、こしょうをふり、小麦粉を全体にまぶす。

     フライパンに揚げ油を1cm深さ程度に入れ、180℃まで熱する。を入れてこんがりと揚げる。

     ピクルスは水けを切って粗くきざみ、ボウルに入れる。揚げたてのを入れて全体をあえる。

    画像5: つくり方

     を器に盛り、サワークリームとディルを添え、オリーブオイルを回しかける。

    野口真紀(のぐち・まき)
    料理雑誌の編集者を経て料理研究家に。美しくておしゃれなおつまみから、じんわりおいしい日々のおかずまで、ジャンルを問わずマルチに活躍。2児の子育てを通して生まれた、つくりやすいレシピに定評がある。『ストウブで一肉一菜:2つのメイン食材でここまでおいしい! 組み合わせを楽しむ肉×野菜のコンビレシピ』(誠文堂新光社)など著書多数。

    もっと氷砂糖のレシピを知りたい人は

    全日本氷糖工業組合 | 旬の果実でおいしく楽しい氷砂糖

    画像: 「夏野菜のピクルス」のつくり方と、2つのアレンジレシピ。氷砂糖とお酢で手軽に“夏バテ知らず”の食卓|氷砂糖で楽しむ家仕事/野口真紀さん

    氷砂糖でくらしをもっとカラフルに。梅酒づくりでおなじみの氷砂糖は、じつは梅以外の果実とも相性Good。色とりどりのフルーツを使って手づくりを楽しめる氷砂糖の世界、あなたものぞいてみませんか。

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    協力/全日本氷糖工業組合
    http://www.hyoutou-kumiai.jp/tezukurilife/

    〈料理/野口真紀 撮影/林 紘輝 取材・文/河合知子〉

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