レモンの重ね使いで、風味をアップ
パクリとひとくち頬張ると、ふわっと広がる爽やかなレモンの風味。食べた瞬間、ケーキのおいしさに驚きます。
思わず、その理由を「甘堂ふわ作」のパティシエ・照井昌子さんに尋ねてみると……。
「レモンをしっかりと感じていただけるのは、3工程にレモンを使っているからだと思います。最初は生地に混ぜ込み、焼きあがったらケーキに塗って、最後はアイシングにも加えています。ベーキングパウダーも使っていないので、しっとりと焼き上がり、時間がたってもモソモソせずに、翌日もおいしくいただけます」
さらに、アイシングにはホワイトチョコレートも。
「チョコを入れると、まろやかな味に仕上がります。レモンケーキを冷やして食べると、また違ったおいしさを楽しめるので、おすすめですよ」

かわいく包む、簡単ラッピング
レモンケーキの人気の秘密は、コロンとした見た目の愛らしさにも。友人や知人への手土産や、プレゼントにも喜ばれそうです。そこで、簡単ラッピングのコツも伺いました。
「クッキングシートがあれば十分。くるりと包んで両端をぎゅっとひねるだけでかわいいラッピングが完成します」

STEP1 ほどよい大きさにカットしたクッキングシートの中央にレモンケーキを置く

STEP2 上部をケーキにかぶせる

STEP3 下部をくるりと上げ、かぶせる

STEP4 最後は両端をぎゅっと絞るだけ

できあがり
「レモンケーキ」のつくり方

材料(7×5.5cmの型8個分)
<生地> | |
・ 卵 | 2個(Sサイズ) |
・ 薄力粉 | 98g |
・ グラニュー糖 | 94g |
・ バター | 98g |
・ レモン汁 | 8mL |
・ 薄力粉 | 98g |
<シロップ> | |
・ レモン汁 | 10mL |
・ コアントロー | 10mL |
・ 杏ジャム | 10g |
<アイシング> | |
・ レモン汁 | 13mL |
・ ホワイトチョコレート | 6g |
・ 粉砂糖 | |
● ピスタチオ(刻んだもの) | 適量 |
※ レモン1個で40~50mLのレモン汁が絞れます |
下準備
a オーブンを185℃に予熱する。
b 型にバター(分量外)を塗り、強力粉(分量外)を茶こしでふりかけ、余分な粉を落としておく。
c 薄力粉をふるう。
つくり方
1 生地をつくる。ボウルにレモン汁とバターを入れ、湯煎で溶かしておく。
2 別のボウルに卵を割り入れ、グラニュー糖を加え、湯煎にかけてホイッパーで混ぜながら、人肌まで温める。
3 電動ミキサーなどを使い、2を白っぽくなるまで泡立てる。


4 3に1を半量混ぜたら、cの薄力粉を半量を加え混ぜる。これを繰り返し、残りの1とcも順番に加える。
5 185℃のオーブンで約20分焼く。中心が膨らみ、割れた部分が色づいたくらいが焼き上がりの目安。
6 シロップをつくる。小鍋にシロップのすべての材料を入れ、沸騰後1分程煮る。
7 焼き上がった5に6を刷毛で塗り、粗熱が取れるまで冷ます
8 アイシングをつくる。レモン汁とホワイトチョコを湯煎にかけ、チョコが溶けたら粉糖を混ぜる。
9 粗熱が取れた7にスプーンなどで8をかけ、ピスタチオをトッピングする。

Lemon memo
甘堂ふわ作さんが使う、レモンケーキの型を拝見
お店のオープン時から愛用している松永製作所のレモンケーキ型。ブリキにシリコン樹脂加工が施されている。「丈夫で使いやすくて、ずっと愛用しています」

<料理/甘堂ふわ作 スタイリング/池 亜希子 撮影/星 亘>
甘堂ふわ作(かんどうふわさく)

東京・三鷹台にある小さなお菓子屋さん。オーナーは照井由利子さん、パティシエは照井昌子さんの、姉妹が営むお店。昌子さんは製菓学校で学んだあと、洋菓子店やカフェの仕事を経て、独立。マルシェやイベントなどでお菓子を販売するようになり、2019年にお姉さんの由利子さんとともに「甘堂ふわ作(かんどうふわさく)」を開店。スコーンやマフィンにプリン、そして、季節のケーキなど、素朴でやさしい味わいのお菓子にじわじわとファンが増え続け、いまではたくさんの常連さんが通う地元の人気店に。
インスタグラム@kfuwasaku
●住所:東京都三鷹市井の頭2丁目7-1
●OPEN :水・木・土・日曜/12:30~20:00(お菓子がなくなり次第、終了)