(『天然生活』2024年3月号掲載)
松場登美さんの元気になれる“この6冊”
松場さんが「元気になれる本」として紹介してくれたのは、こちらの6冊。

ニッポンの風景をつくりなおせ

『ニッポンの風景をつくりなおせ』(梅原 真著 羽鳥書店)
一次産業にデザインを掛け合わせ、新しい価値を生むグラフィックデザイナー梅原 真が、デザイン誕生の現場を書き下ろす。「“一次産業×デザイン=風景”はいま、日本に最も必要な考え方」
人生の達人・堀 文子の生き方

『人生の達人・堀 文子の生き方』(堀 文子、中島良成著 中央公論新社)
100歳で没するまで、現役の画家として新作を発表。30年にわたり画業を支えた著者が、堀文子の生涯を綴る。「生きている限り1mmでも日々、向上を目指すという生き方に励まされました」
人間主義的経営

『人間主義的経営』(ブルネロ・クチネリ著 岩崎春夫訳 クロスメディア・パブリッシング)
自然との調和を事業の目的とした、“人間のための資本主義”の提唱は、広く世界から注目された。「“経済主義”ではない“人間主義”という言葉に、本質的な経営のあり方を学びました」
むのたけじ 100歳のジャーナリストからきみへ「学ぶ」

『むのたけじ 100歳のジャーナリストからきみへ「学ぶ」』(むのたけじ、菅 聖子著 汐文社)
激動の昭和を生き抜いたジャーナリスト、むのたけじの名言集。平和・反戦・反骨あふれる生き方を子どもたちに語り伝える。「学ぶことがこれほど楽しいことかと、改めて教えられました」
明治快女伝 わたしはわたしよ

『明治快女伝 わたしはわたしよ』(森 まゆみ著 労働旬報社)
自分らしく懸命に生きた明治生まれの52人の女性たち。その鮮やかな一生を密度の濃い文章で描く。「『わたしはわたしよ』の文字のインパクトは強烈で。まさに私の心の叫びでした」
Pot with the Hole(ポット ウィズ ザ ホール) 穴のあいた桶

『Pot with the Hole(ポット ウィズ ザ ホール) 穴のあいた桶』(プレム・ラワット著 文屋)
インドの国際的な講演家・慈善活動家である著者の40数年にわたる講演をもとにつくられた言葉集。「困難な問題を抱えたとき、解決する鍵は自分がもっていることに気づかされました」
◆「本」を愛する方々による、読書の楽しみや喜びを改めて教えてくれる1冊◆
作家・角田光代さん、絵本作家・角野栄子さん、女優・中嶋朋子、作家・北杜夫さんなど、本を愛する方々の本棚を紹介。随筆家の山本ふみこさん、ミュージシャンの坂本美雨さんなど、様々な分野で活躍する方々の愛読書も掲載しています。書店のブックカバーや本の仕立て直し屋さん、ブックディレクターの幅允孝さんによる読書すごろくなど、いつもと違った角度から本を楽しめる1冊です。
〈イラスト/はまだなぎさ 取材・文/福山雅美〉
松場登美(まつば・とみ)
1981年に夫の故郷、島根県大田市大森町に帰郷。1989年、町内の古民家を改修し、「コミュニケーション倶楽部 BURA HOUSE」をオープン。1994年、服飾ブランド「群言堂」を立ち上げ、その独自のスタイルが話題に。「石見銀山生活文化研究所」相談役。
https://www.gungendo.co.jp/
※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです