• 野菜の栄養価が落ちてきている現代。でも、少しの栄養の知識があれば、ごはんと味噌汁、旬の野菜が基本の、バランスのよい献立がつくれます。「母めし研究所」代表の大久保久江さんと、管理栄養士の則久育葉さんに、栄養バランスのよい朝の献立を教えてもらいました。
    (『天然生活』2020年9月号掲載)

    栄養をしっかり摂れる
    「朝」におすすめの献立

    今回、大久保さんと則久さんが提案してくれた朝におすすめの献立がこちら。

    ・玉子焼き
    ・れんこんのきんぴら
    ・おくら納豆
    ・空心菜とわかめの味噌汁
    ・果物(ぶどう)

    画像: 栄養をしっかり摂れる 「朝」におすすめの献立

    1人分
    エネルギー 508.9kcal
    タンパク質 16.7g
    脂質    13.5g
    炭水化物  80.2g
    食物繊維  7.4g
    カルシウム 152.3mg
    鉄     4.8mg
    塩分    3.2g

    こちらの献立から「玉子焼き」「れんこんのきんぴら」「おくら納豆」のつくり方を紹介します。

    画像1: 栄養士に聞く“バランスのいい”朝ごはん「玉子焼き」「れんこんのきんぴら」「おくら納豆」のつくり方/母めし研究所・大久保久江さん

    〈レシピ1〉
    玉子焼きのつくり方

    だしとみりんを効かせた、まろやか仕立ての玉子焼きです。

    材料(2人分)

    ● 卵3個
    ● だし汁50mL
    ● みりん小さじ1/2
    ● 塩小さじ1/4
    ● 米油(または植物油)適量
    ● 大根おろし、しょうゆ各適量

    つくり方

     ボウルに卵を割り入れて溶きほぐし、だし汁、みりん、塩を加えてよく混ぜる。

     玉子焼き器に米油小さじ1をひいて熱し、ペーパータオルでふいてなじませ、卵液の1/3量を流し入れて広げる。縁が固まり始めたら、表面が半熟のうちに奥から手前へ菜箸で巻く。

     巻いた玉子を奥へ移し、あいたところに再びペーパータオルで油をなじませ、残りの卵液の半量を流し入れる。巻いた玉子を芯にし、と同様に巻く。

     残りも同様にして焼き上げ、食べやすい大きさに切って器に盛る。大根おろしを添えてしょうゆをかける。

    * * *

    画像2: 栄養士に聞く“バランスのいい”朝ごはん「玉子焼き」「れんこんのきんぴら」「おくら納豆」のつくり方/母めし研究所・大久保久江さん

    〈レシピ2〉
    れんこんのきんぴらのつくり方

    残暑の晩夏から秋に向け、乾燥しがちな時季に、体を潤すれんこんを。

    材料とつくり方(つくりやすい分量)

    れんこんの薄切りと赤とうがらしの小口切りを炒め、しょうゆ2:酒1:みりん1の割合で加えて汁けをとばすように炒め煮にする。

    * * *

    画像3: 栄養士に聞く“バランスのいい”朝ごはん「玉子焼き」「れんこんのきんぴら」「おくら納豆」のつくり方/母めし研究所・大久保久江さん

    〈レシピ3〉
    おくら納豆のつくり方

    おくらと納豆のねばねば小鉢で、食物繊維をたっぷり補給します。

    材料とつくり方(つくりやすい分量)

    納豆、ゆでて小口切りにしたおくらを混ぜ、しょうゆをかける。

    献立に取り入れたい「味噌汁」のお話
    大久保さんの提唱する「母めし」に欠かせないのが味噌汁。

    則久さんは、発酵食品である味噌を体にとり入れる意義はもちろんのこと、「汁もののかたちで野菜を摂る」利点も強調します。

    「野菜は、火をとおすと細胞壁がこわれて栄養素が外に出やすくなり、生よりも、加熱したほうがはるかに体への栄養の吸収率が高いことがわかっています。汁ものは、汁に溶け出たその栄養を丸ごといただけるという意味で、体にとってよい料理法だといえるのです」



    〈料理/大久保久江(母めし研究所) 監修・栄養計算/則久育葉 撮影/萬田康文 スタイリング/竹内万貴 取材・文/保田さえ子〉

    大久保久江(おおくぼ・ひさえ)
    「母めし研究所」代表。勤務先の一畳にも満たない給湯室から社員食堂を立ち上げ、食の世界へ。「母めしで社会を元気に」をスローガンに、普及に努める。

    則久育葉(のりひさ・いくよ)
    香川県在住の管理栄養士。自宅カフェ「いこい茶屋」を拠点に食育活動を展開。大久保久江さんの著書『母めし 季節の献立 一汁三菜』では野菜のコメントを担当。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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