• 野菜の栄養価が落ちてきている現代。でも、少しの栄養の知識があれば、ごはんと味噌汁、旬の野菜が基本の、バランスのよい献立がつくれます。「母めし研究所」代表の大久保久江さんと、管理栄養士の則久育葉さんに、晩ごはんにおすすめの「生鮭ムニエル」のつくり方を教わります。栄養バランスのよい献立例も紹介しますので、ぜひ参考に。
    (『天然生活』2020年9月号掲載)

    フライパンひとつで完成!
    生鮭ムニエルのつくり方

    きのこ&野菜とともにフライパンひとつで。

    画像: フライパンひとつで完成! 生鮭ムニエルのつくり方

    材料(2人分)

    ● 生ざけの切り身2切れ
    ● 塩小さじ1/4
    ● こしょう適量
    ● 小麦粉大さじ1
    ● 米油(または植物油)小さじ1
    ● バター10g
    〈つけ合わせ〉
    ・まいたけ(食べやすくほぐす)1/2パック
    ・エリンギ(縦薄切り)1本
    ・ズッキーニ(黄・緑。1cm厚さの輪切り)各60g
    ・米油小さじ1
    ・塩ひとつまみ
    ・こしょう適量
    ・レモン(くし切り)2切れ

    つくり方

     生ざけは両面に塩、こしょうをふり、小麦粉を全体にまぶす。

     フライパンに米油をひいて中火で熱し、盛るときに上になる面を下にして並べ入れ、ふたをして蒸し焼きにする。焼き目がついたら上下を返してふたをし、もう片面も焼く。

     バターを加えて全体にからめ、器に盛る。

     フライパンをきれいにしてつけ合わせ用の米油をひき、ズッキーニ、エリンギ、まいたけを中火でこんがりと焼き、塩、こしょうをふる。に添え、レモンも添える。

    栄養をしっかり摂れる
    「夜」におすすめの献立

    今回つくり方を紹介した「生鮭ムニエル」を中心に、大久保さんと則久さんが提案してくれた夜におすすめの献立がこちら。

    ・生鮭ムニエル
    ・切り干し大根煮
    ・チンゲン菜の塩昆布あえ
    ・豆腐と玉ねぎの味噌汁
    ・ごはん

    画像: 栄養をしっかり摂れる 「夜」におすすめの献立

    1人分
    エネルギー 560.2kcal
    タンパク質 29.1g
    脂質    16.4g
    炭水化物  70.6g
    食物繊維  8.3g
    カルシウム 159.8mg
    鉄     2.7mg
    塩分    2.6g

    画像: フライパンでかんたん「鮭のムニエル」のつくり方。栄養士が考える“バランス”晩ごはん/母めし研究所・大久保久江さん

    〈組み合わせたいもう一品〉
    切り干し大根煮のつくり方

    切り干しも干ししいたけも、もどし汁を生かして滋味豊かな副菜に。

    材料(2~3人分)

    ● 切り干し大根15g
    ● 干ししいたけ2個
    ● にんじん(細切り)小1/2本
    ● 油揚げ(油抜きして5mm幅に切る)1/2枚
    ● しょうゆ、みりん各大さじ1

    つくり方

     切り干し大根は水でよく洗い、かぶるくらいの水に10分ひたしてもどし、水けをしぼる。戻し汁1/2カップはとっておく。干ししいたけもかぶるくらいの水でもどして水けをしぼり、薄切りにする。もどし汁1/4カップはとっておく。

     鍋にすべての材料を入れて中火にかけ、にんじんがやわらかくなり、全体に味がなじむまで煮る。

    献立に取り入れたい「味噌汁」のお話
    大久保さんの提唱する「母めし」に欠かせないのが味噌汁。

    則久さんは、発酵食品である味噌を体にとり入れる意義はもちろんのこと、「汁もののかたちで野菜を摂る」利点も強調します。

    「野菜は、火をとおすと細胞壁がこわれて栄養素が外に出やすくなり、生よりも、加熱したほうがはるかに体への栄養の吸収率が高いことがわかっています。汁ものは、汁に溶け出たその栄養を丸ごといただけるという意味で、体にとってよい料理法だといえるのです」



    〈料理/大久保久江(母めし研究所) 監修・栄養計算/則久育葉 撮影/萬田康文 スタイリング/竹内万貴 取材・文/保田さえ子〉

    大久保久江(おおくぼ・ひさえ)
    「母めし研究所」代表。勤務先の一畳にも満たない給湯室から社員食堂を立ち上げ、食の世界へ。「母めしで社会を元気に」をスローガンに、普及に努める。

    則久育葉(のりひさ・いくよ)
    香川県在住の管理栄養士。自宅カフェ「いこい茶屋」を拠点に食育活動を展開。大久保久江さんの著書『母めし 季節の献立 一汁三菜』では野菜のコメントを担当。

    ※記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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