• もし被災して避難生活が続いた場合、配布される食事だけでは栄養が偏りがちに。そんなときに助けられるのが「あたたかい食事」です。災害時に役立つかんたんに調理できるコツを、自衛隊危機管理教官の川口拓さんに教えていただきました。
    (『災害からテロ、ミサイル攻撃まで まさか!?の非常事態で「死なない技術」』より)

    非常時こそ「調理する」

    まずかったり硬い食材であっても、調理をすればおいしくなるものは多い。熱を通すことで安全に食することができるというメリットもあります。アウトドアでも都市災害事でも、チャンスがあれば、ぜひ調理をしてみてください。

    非常時のおすすめの調理法

    人はあたたかい食べ物に元気づけられる。手を加えず食べられる非常食は便利ですが、状況が許せば非常事態であっても料理をし、あたたかい食事を取るようにしたいものです。

    そんなとき、おすすめの料理法はです。

    具材をすべて放り込んで煮るだけだから簡単だし、スープを飲めば食材の栄養を余すことなくいただくことができます。

    ご飯やうどんを入れることもできるし、鍋ひとつですべてが完結するというのがとてもありがたいのです。

    鍋を載せるゴトクも、火加減を調節する機能もない焚き火で料理をするときには少しコツがいりますが、ワイルドな焚き火料理を楽しみながら習得してみてください。

    画像: 非常時のおすすめの調理法

    家庭のコンロとは使い勝手が違う

    焚き火では太めの薪を2本置いてゴトク代わりにすることが多いです。上の写真の方法は違っていて、焚き火の手前の地面に鍋を置き、横から加熱。焚き火との距離を変えて火加減を調整しています。

    画像1: 家庭のコンロとは使い勝手が違う

    焚き火で使えるゴトクなど、焚き火料理向けにつくられているキャンプ道具も多い。

    画像2: 家庭のコンロとは使い勝手が違う

    焚き火が危険な都市では、キャンプ用ガスコンロも重宝します。安全に調理できる、火力の調整がしやすい、後片づけが楽、コンパクトに持ち運べるなどメリットが多いです。

    本記事は『災害からテロ、ミサイル攻撃まで まさか!?の非常事態で「死なない技術」』(扶桑社ムック)からの抜粋です

    <文/川口 拓、原 太一(Great Rhythm) 写真/原 太一(Great Rhythm)>

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    『災害からテロ、ミサイル攻撃まで まさか⁉の非常事態で「死なない技術」』(川口拓・著/扶桑社ムック)

    画像: 非常時こそ「調理」する。自衛隊危機管理教官・川口拓さんに教わる、まさか!?の非常事態で死なない技術。災害時の“あたたかい食べもの”は心も救う

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    非常事態で死なないためにやるべきことの優先順位は、死ぬまでの時間の短さで決まっていく。また、非常時では考えなくむやみやたらに動いてはいけない。もちろん危険を回避するのが最優先だが、まずは止まって考えて、観察して、計画を立てて、リスクのすくない行動をとらなければならない。この本では、そんな、死なないための基礎からスタートして、「死なないための基礎知識」「死なないための技術」そして、実際の非常事態を想定した「死なないための行動術」を紹介していく。



    川口 拓(かわぐち・たく)
    1990年代よりカナダ、アメリカのサバイバルスクールでサバイバル技術やネイティブアメリカンの古来の教えを学び、2001年にブッシュクラフトやサバイバルの技術を伝える自然学校「WILDANDNATIVE」を設立。地球とのつながりを感じる自然体験プログラムを実施している。2013年に一般社団法人「危機管理リーダー教育協会」を設立。執筆活動、テレビや雑誌などのメディア協力も積極的に行い、技術を広く共有している。CMLEブッシュクラフトインストラクター養成トレーナー、Japan BushcraftSchool校長、Japan Urban Survival School校長、自衛隊危機管理教官、自衛隊サバイバル教官。



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