• 身に着けると心地よく、気持ちがあがる。自然体でおしゃれを楽しむ「eleven2nd」デザイナー・橋本靖代さんに、定番スタイルのつくり方と、おしゃれの変遷を教えていただきました。
    (『天然生活』2024年10月号掲載)

    いろいろと着て、気分のあがる「好き」を探す

    ブランドのインスタグラムで、さまざまな自撮りの着こなしを紹介している橋本さん。シンプルなカットソーとカーゴパンツに、首にくるんとストールを巻いたり、カーディガンのインに着たカットソーの色をチラリと見せたり。1枚1枚の服はどれも、シンプルでベーシックな形ばかり。

    なのにちょっとした分量のバランスや色の組み合わせ方で新鮮な表情になり、何より「おしゃれって楽しい!」という橋本さんからのメッセージが伝わってくるようです。

    「紹介するコーディネートも、色の組み合わせを考えてみたり、カーディガンやストールを重ねてみたり、『これはどうかな?』といろいろと試しています。鏡の前に立ち、客観的に見てみることで、『この組み合わせ、かわいいな』と発見があるんです」

    画像: スカイブルーのカットソーにオパールグリーンのカシミヤニットという色合わせを、パンツの白がすっきりとまとめてくれる。ごくシンプルな服も、色の組み合わせ方で新鮮に。服はすべて「eleven2nd」のもの

    スカイブルーのカットソーにオパールグリーンのカシミヤニットという色合わせを、パンツの白がすっきりとまとめてくれる。ごくシンプルな服も、色の組み合わせ方で新鮮に。服はすべて「eleven2nd」のもの

    袖を通すのは、ごくごくシンプルなアイテムですが、素材は必ず上質に。そんな橋本さんの定番スタイルは、18年間勤めた「マーガレット・ハウエル」時代に育まれました。

    「デザイナーのマーガレット自身が、それはもうとびきりおしゃれな方でしたから、やはりお手本にしますよね。当時はジャケットや白シャツなども、よく着ていました。『いいもの』を着るうれしさや楽しさを、働きながら学べたと思います」

    明るい色の服を着ると気持ちまで軽やかに

    「n100(エヌワンハンドレッド)」を経て、自身のブランド「eleven2nd(イレブンセカンド)」を立ち上げたいまも、そのスタンスは変わらないそう。

    しかし、より服のサイズ感や色の合わせ方、見せ方などをいろいろと試しながら、「いま」の感覚で更新しつづけているそうです。

    とくに近年は「色」のもつパワーを改めて感じ、気持ちが明るくなるような鮮やかな色を積極的にコーディネートに取り入れています。

    「あと私が気をつけているのは、白はきっぱりと『白』であること。これ、大事なんですよ。カットソーなども黄ばんできたら、新しいものを買うように。清潔感が出ますし、その威力は絶大です」

    橋本さんのスタイルの変遷

    10代: 雑誌でアイビールックやプレッピースタイルを見て、おしゃれを楽しむ

    20代〜30代: 「マーガレット・ハウエル」にてデザイナー勤務。英国発の上質な素材や仕立てのいい服に多く触れ、デザイナーのマーガレットのセンスをお手本にしながら、自分の好きなスタイルを確立していく

    40代〜50代: 「n100」を経て、「eleven2nd」をスタート。定番スタイルを軸にしつつ、新しい素材やカラフルな色合わせも取り入れていく



    〈撮影/砂原 文 取材・文/田中のり子〉

    橋本靖代(はしもと・やすよ)
    アパレル会社にてデザイン・企画を経験したのち、アパレルブランド「n100」で活躍。2018年に自身によるブランド「eleven2nd」を設立し、上質なニットウエアを中心に、シンプルで着心地のいいアイテムを提案。不定期で「KoYA shop」をオープン。インスタグラム(@eleven2nd)にて、着こなしやアイテム使いを紹介している。
    インスタグラム:@eleven2nd

    ※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです



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