専門用語がわからない
「長く使っているMac Bookのご機嫌がいい時と悪い時があるので壊れる前に買い換えたいのですが……」と大切な相棒を抱えてアップルストアに行った時のこと。
担当のかわいくて感じのよい若い女性が、わたしが抱えて持ってきた子を見るなり「あぁ、ノートパソコンですね!」と。ん?違うものなの?
最初に「ほんとお恥ずかしいのですが専門用語がまったくわからないの」と伝えると「大丈夫ですよ! 一緒に選びましょう」とやさしいお言葉。ほっ。

充電に問題あり。充電するとき「がんばれ!」と励ましの一言が必要です
A(担当者): では最初にストレージはどうなさいますか?
K(わたし): ストレージ? 何ですかそれ?
A: あ、では一緒に見ましょう。まずは設定を開いてください。
K: 設定?どうやって開くの?
* * *
A: 移行はご自身でできますか?8割の方がご自身でなさいますよ。
K: 無理無理、できません。
A: ところでバックアップはとられていますか?
K: ん?バックアップって何? どうやってバックアップとるの?
A: えっと…電気屋さんで後付けの……。

この4点セットは夕方6時になったら仕事机の右上角の定位置に戻ります
結局、新しい子は連れて帰れませんでした。相棒としょんぼり。。。
昔、スタッフに「iCloudって何?」と聞くと、
「かおりさんがわかりやすく説明しますね! 空に雲があるでしょ? そこに一旦大切な情報を預けるの。で、その情報が必要な時は雲から下ろしてくるってことです。わかりますかー?」
空の雲に預ける? ごめんね、まったくわからない……と笑って終わりました。
同じスタッフに「フォルダーって何?」と聞いた時は
「マンションにはたくさんのおうちがあるでしょ? それと同じです。パソコンがマンションなら各おうちがフォルダーです」
この説明は何となくわかりました。笑
と、まぁこんな具合です。
わたしだけじゃない? 年齢とデジタルとのつきあい方を考えてみる
きっとこうやってどんどんちんぷんかんぷんになっていっちゃうのかな。
パソコンも1人じゃ買えない。携帯も1人じゃ買い換えできない。Zoomで打ち合わせも逃げてきた。ただわたしがデジタル音痴なのか? 年齢のせいにしてるけど同世代のみなさんはどうなんだろう。
いつかこんな話をみなさんと共有したいな。
はぁ。。。(ため息)

東京と金沢で2拠点生活をしているときは必ず同行していました。11インチというサイズがもうつくられていないのが残念すぎる。修理をしてもう少し頑張ってもらうか、買い替えるか悩むなぁ、、、
おまけ:よく息子さんに教わればいいじゃないですか! と言われますがわたしの理解度の低さに身内は両方がイライラして喧嘩になっちゃう。
では夫はというと同じレベルのデジタル音痴。いやっ、きっとわたしの方がマシです。
読んでくださってありがとー!

桜井かおり(さくらい・かおり)
文筆家。大手損害保険会社のOLを経て、東京・代官山「クリスマスカンパニー」にアルバイトとして勤務。その後、系列店のテディベア専門店「CUDDLYBROWN」で店長を務める。2001年3月、東京・松陰神社前で「カフェロッタ」をオープン。心のこもった接客に、全国からお客様が足を運び、お客様から相談やお手紙をもらうことも多かったそう。「カフェロッタ」は2021年9月末に建物老朽化のため、惜しまれつつ閉店。現在は、文筆業や、買い付けなどを行う。『カフェロッタのことと、わたしのこと』『愛してやまないカフェロッタのことと、わたしのこと』(ともに旭屋出版)に続く3冊目の著書『マダム・ロッタとパリ行かない?』(旭屋出版)が好評発売中。
インスタグラム:@kaorilotta
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