日の入りが早くなって、夜時間が楽しみに。ウォルド ペストリー主宰・鰤岡和子さんに、夜時間に欠かせないものを教わりました。長年使ってきた七つ道具と、心と体をゆるめるアイテムを紹介いただきます。
(『天然生活』2024年10月号掲載)
長年使ってきた七つ道具と、心と体をゆるめるアイテム
コロンと丸い形が愛らしい銅鍋。見るからに使いこまれていますが、同時に手入れもされていて、新品ぴかぴかのものにはない味わい深さがにじみ出ています。
「15年ほど前に購入したものです。当時の私にとっては高価なものでしたが思い切って手に入れ、それからずっと使っています」

お菓子を製作して販売、卸しをしたり、イベントに出店したりしている鰤岡和子さん。銅鍋は仕事で余った果物でジャムをつくるときに欠かせない道具なのだとか。
「仕事で使った半端に余った果物を数種ミックスして少量をさっと煮ることが多いですね。夜に時間があるときや、寝つけないときにコンロの前に立つこともあります」
果物のフレッシュさが際立つジャムは翌日の朝食のヨーグルトに。ジャムのほかにも、カスタードづくり、秋のお楽しみの栗の渋皮煮をつくる際にも使うと話します。
夫と小学生の娘の3人暮らし。夕方には作業に区切りをつけて自宅横の工房での仕事を店じまい。
そこからは一気にお母さんモードに入ると笑います。
「夜にはへとへとということが多いのですが、ちょっぴり余裕があるときは音楽を聴いたり、温かいお茶を飲んだりして、しばしのリラックスタイムを過ごしています」
鰤岡和子さんの夜の相棒7つ
夜の相棒1
モービルボウル/ムヴィエール

26cm/アルファエスパス
手慣れた様子で銅鍋をくるくると回しながらジャムを煮上げる鰤岡さん。
「銅は熱伝導がとにかくよく、短時間でジャムやカスタードが煮えるのが特長です」
この日のジャムはプラムとブルーベリー、きび砂糖で。
夜の相棒2
N. ポリッシュオイル/ナプラ
ウッド ヘアコーム/マークスアンドウェブ

右)ウッド ヘアコーム Lサイズ/マークスアンドウェブ 左) N.ポリッシュオイル 30mL(美容室専売品)/ナプラ
洗髪後、タオルドライしてからオイルをつけ、目の粗いコームでとかすのが夜の習慣に。
「オイルは重すぎないテクスチャーが気に入っています。頭が凝り固まることがあるので、コームを押し当ててマッサージするとすっきりとほぐれます」
夜の相棒3
ソレイユ/ウーフ
碧原 スパイスドラム/天神村醸造所

ソレイユ ティーバッグ 20個入り缶/ウーフ 中)碧原 スパイスドラム 42度 200mL/リカーズハセガワ本店
頂き物で知ったルイボスティーは香り高く、以来ずっと愛飲している。
「冷蔵庫にストックして麦茶代わりにも飲みますが、ホットもまたおいしくて。ほんの少しお気に入りのラムを垂らして、さらに香りよくして飲むのにはまっています」
夜の相棒4
ヴェルニ/シャネル

ヴェルニ #151 ピラート/シャネル
「週末の夜、時間のあるときはペディキュアを塗ります。といっても仕事柄、手には塗れないので足元だけ」
シャネルのネイルエナメルは、刷毛が塗りやすく、ほかのものに比べて色持ちがいいところがお気に入り。

夜の相棒5
ストレッチポール®EX アイボリー/LPN

お風呂上がりや寝る前、ストレッチポールでリラックスするのも習慣のひとつ。
「寝転ぶだけで気持ちよく、そのまま寝落ちしてしまったことも」
インテリアになじむ色合いで出しっぱなしでも気にならない。

夜の相棒6
『My Landscapes』 池間由布子

イベントに出店した際、出演していた池間由布子さん。
「一瞬でその歌声に魅了されて。久しぶりにCDを購入しました。少しだけお話もして、とても魅力的な方だったことも印象的でした。車の移動中や夜に聴くと心がすっと落ち着きます」
夜の相棒7
『街と山のあいだ』 若菜晃子

アノニマ・スタジオ
しばらく前から登山を始めたという鰤岡さんが山に関連する本を読むなかで見つけたのがこちら。
「編集者をされている方の随筆で、美しい装丁にもひかれました。やわらかな言葉と文章がとても心地よく、就寝前に最適な1冊です」
〈撮影/田尾沙織 取材・文/結城 歩〉
鰤岡和子(ぶりおか・かずこ)
「ウォルド ペストリー」主宰。東京都内のカフェで製菓を学んだのち、2006年に独立。『ひなた焼菓子店』を営んだのち、現在は委託販売やオーダー販売、イベントへの出店などで焼き菓子を製作している。
インスタグラム:@woldpastries
※ 記事中の情報は『天然生活』本誌掲載時のものです